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金魚や熱帯魚がかかる病気の一種に「穴あき病」という病気があります。
鱗(うろこ)がはがれて体に穴があいたように見える、恐ろしい病気です。
金魚や熱帯魚はいわゆる「観賞魚」ですから見た目に欠陥が生じるのは困ったことですし、何よりも放置すると魚たちの命が奪われかねません。
どんな病気でも初期に発見してやり、対策を行うことが大切です。
こちらのコラムでは、穴あき病の初期症状、原因、治し方、感染の防止方法など、穴あき病について詳しく説明します。
目次
穴あき病の初期症状
このページを見ている人の多くが、飼育している金魚・熱帯魚に何らかの異変が起きている人かと思います。ですからまずは、穴あき病にかかった場合の症状を説明します。
穴あき病はこんな症状が出ます
鱗の一部がはがれ落ち、筋肉部分が露出してしまうのが穴あき病です。
露出した筋肉部分もやがて壊死のようにボロボロになっていきます。
そこまで進むと、魚は命の危機を迎えます。
早い段階で適切な治療を行いたい病気です。
穴あき病の初期症状
初期症状は、「体表が充血して赤くなる」というものです。
赤斑病のような症状からはじまり、患部が腫れたように盛り上がります。
どんな病気も初期に発見してやり早めに治療にかかるのが一番ですので、体表が充血したように赤みをおびたらよく観察してやりましょう。
どうして穴あき病になるのか
病気の原因は、「運動性エロモナス菌」という細菌が感染することです。「運動性エロモナス菌」というのは特別な細菌ではなく、水の中に普通にいる細菌です。金魚や熱帯魚が健康な状態であれば感染はしませんが、何らかの理由により体調を崩すと感染する場合があります。
穴あき病の治療法
では実際に穴あき病にかかってしまった場合の治療法を具体的に説明していきます。
基本は隔離と塩水浴
まずは病気の疑いのある魚は隔離しましょう。
そのまま他の魚と同居させていては病気が拡大する恐れがありますし、治療もしづらいからです。
手元に薬剤があればすぐに薬剤を使っていただけますが、もし薬剤がない場合0.5%の食塩水を作って泳がせましょう。
薬剤については下の項にて説明します。
淡水に住む魚たちは普段体内にどんどん水が入ってきています。それを体力を使って体外へ排泄しています。体液と同じ濃度の食塩水に泳がせると水が入ってこなくなり、体内から水分を外へ排出する体力を使わずにすみます。
塩水浴の具体的な方法
金魚や熱帯魚の体液の濃度は0.6%ですので負担の少ない0.5%の食塩水を用意します。
水1リットルに食塩5グラムで0.5%となります。食塩は小さじいっぱいがおよそ6グラムです。いわゆる「あら塩」の場合は5グラムです。
そうして調整した食塩水に病気の魚を泳がせてやります。ただし、いきなり食塩水にドボン!と入れると濃度が急激に変化するために魚にとっては非常にストレスになります。
まずは通常のカルキ抜きした水に泳がせ少しずつ食塩水を混ぜて最終的に0.5%付近になるように調整してやってください。
このときエアレーションも行うのが望ましいです。水温は元の水槽と同じにしましょう。
期間はおよそ1週間といわれますが塩水浴だけで穴あき病を治療することは難しいです。塩水浴はあくまでも応急処置でしかありませんので早めに薬剤を入手して使ってやりましょう。
穴あき病に効果のある薬剤と使い方
観パラD
穴あき病に使う薬剤は「観パラD」が有名です。
この薬剤を「水1リットルに対して1ミリリットルずつ」溶かし込んで使います。薬剤は無色透明なので光ですぐに分解されるタイプの薬ではありません。
この薬剤水溶液に5~7日間泳がせます。毎日よく観察し、症状が落ち着いてきたら薬浴は終わりにして大丈夫です。
グリーンFゴールド顆粒
グリーンFゴールド顆粒も効果がある薬剤です。
こちらは黄色い着色性の薬で、光で分解されるため遮光して使用します。
粉末ですので調整が難しいですが、一度濃い溶液を作り必要な分だけ水に入れるという方法もあります。
ただし使わないぶんの薬剤液は廃棄処分となります。少々もったいないですが、大切な魚の病気の治療のためなので仕方ありません。
穴あき病に感染させないためには
では最後に、金魚や熱帯魚を穴あき病にさせない工夫をご紹介します。
適度な飼育密度で飼育
穴あき病の原因であるエロモナス菌は、水槽の中に常に住んでいる常在菌です。
普段は免疫力があるので感染することは少ないですが、ストレスなどエ魚たちの免疫力が下がると症状が出ます。
過密飼育は魚たちのストレスの元です。
喧嘩が起こったり魚同士の体がぶつかりあって傷ができることがあり、そこから運動性エロモナス菌が悪さをするというのがよくある病気の原因です。
ストレスは穴あき病だけではなく、ほかの多くの病気も呼び込みます。魚を健康に飼育するために適度な飼育密度を保ちましょう。
適度な水換えを行う
水質の悪化も病気の元です。
よくない環境で飼育すればストレスがかかり、魚の体力が下がり病気にかかりやすくなります。
水換えは水槽管理のなかでも重労働ですが、かわいい魚たちのためにしっかり行いましょう。
健康的な飼育環境を作る
魚も疲れ、休息をとりたくなる時もあります。
このようなアクセサリーでも流木などでも構いません。
また24時間明るくしておくのではなく、照明時間は8時間と決めて、暗くしてある時間帯も作ってやりましょう。
まとめ:穴あき病を予防しよう!
穴あき病の初期症状、治療法、予防法などについて紹介しました。
穴あき病は進行の早い病気です。早期に発見して治療を行いましょう。一番いいのは病気にさせないことですので健康的な飼育環境を作れるように工夫し、元気な魚を飼育しましょう。
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このコラムへのコメントやお悩み相談に届いた質問の回答
消化不良の、琉金2匹を飼育してます、鱗の、剥がれを、昨日発見しました、塩浴を、させる、場合、ヒーターを、使用していて、大丈夫でしょうか?消化不良に、ヒーターが良いと、知り、昨日購入して、未使用です。返信お待ちしてます。
塩水浴でもヒーターを使用して問題ありません。
ただ、水温が23~25度程度でしたら水槽用ヒーターは無くても大丈夫です。
最近は暖かい日が続いているので、気温の低い季節に使用するのがおすすめです。
実際に金魚の状態を拝見していないため、正確な回答ではありませんが、消化不良の場合は3日ほど餌を与えず、こまめな水換えを行うと解消しやすくなります。
琉金の飼い方についてはこちらのコラムもご参照ください。
・琉金とは!特徴から飼育に必要な物、品種、消化不良と病気を解説
https://t-aquagarden.com/column/kingyo_ryukin
よろしくお願いいたします。
初めまして。どうぞ宜しくお願い致します。
池で飼っている丸い金魚が昨年から転覆病になっており今年6月に個別容器に移して観察しておりました。底に沈んだ状態が続き7月4日から餌をストップ。
7月15日にエラの先がきれいに揃ってはなくギザギザっぽいことに気が付き、尾ぐされ病かもしれない?と思い水替えグリーンFリキッド開始。餌は1粒からやり始めました。毎日5分の1~2程度水替え、26日に水替えをしなかったら27日に尾が裂けヒレが溶けふわふわ糸が引いていて慌てて全量水替えと薬をFゴールド(黄色い粉)に変更。毎日3分の1から半分水替えしていますが全く治る気配はありません。毎日ヒレが糸を引いて溶けている感じです。ふわふわ藻のようなものも多少浮いたりします。昨日から尾ヒレに穴が1カ所空いているのを見つけました。ヒレに赤みはありません。
餌は少しあげていますが1日に何度もフンはスポイドでとってきれいにしています。エアーのみ入れています。
底に沈んでじっとしていることが多いですが人間を見たら不安定に泳ぎまわります。
何か新たな対処法はありますでしょうか?藁にもすがる気持ちで解決法を探し回っています。お忙しいところ私事で大変恐縮ですがどうぞ宜しくお願い申し上げます。
実際に拝見していないため、正確な回答ではないことをご了承ください。
尾ぐされ病から水カビ病にかかったのではないかと考えています。
グリーンFゴールド顆粒で効果がない場合は、グリーンF(緑のパッケージで顆粒のもの)かマラカイトグリーン系の薬(アグテンやヒコサンZ)に切り替えるのがおすすめです。
また、これらは着色性の薬なので、薬浴する際には遮光すると薬効を維持しやすいです。
転覆病の対処法は、現在の方法で大丈夫です。
こちらのコラムもご参照ください。
・魚の薬・魚病薬の使い方!守りたい使用法・ポイントと薬浴中の対応
https://t-aquagarden.com/column/use_fish_medicine
よろしくお願いいたします。