エンゼルフィッシュは特徴的なひし形のシルエットで一般的にも認知度が高く、有名な熱帯魚です。
抜群の存在感から、水槽でもメインの生体として扱われています。ユニークな体型ですがシクリッドの仲間で、改良品種も数多く存在します。
エンゼルフィッシュの特徴から飼育方法、向いている水槽レイアウトについて、スタッフのコメントを交えつつご紹介します!

エンゼルフィッシュの基本情報

水質 | 淡水魚。pH6.0~6.5あたりの弱酸性を好むが、pH7.0でも飼育可能。 適応可能水温は22~27度までだが、25度以上に保つと飼育しやすい。 |
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サイズ | 体長は約12~15cm。体高は約15cm~30cmほどまで成長する。 |
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寿命 | 約5~6年ほど。10歳程度まで長生きすることもある! |
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餌 | フレーク状の餌、口が小さいので小型熱帯魚用の餌、口に入る生餌(赤虫、ブラインシュリンプ) |
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混泳 | 気が強めなため、混泳には注意が必要。水草と好相性! |
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特徴 | エンゼルフィッシュは南米原産のシクリッド科の淡水魚です。
尖った口と上下に伸びたヒレが独特のシルエットを生み出しており、「ポピュラーな熱帯魚」として男女問わず人気があります。
性格はシクリッドとしては温和ですが、他の淡水熱帯魚に比べると気が強めです。
体長に反して口が小さく、餌は小型魚用の餌やフレークを与えると良いでしょう。しかし本来の食性は肉食性が強く、小型エビなどは好んで食べてしまいますし、身体の小さな魚や稚魚も例外ではありません。
そのため、エンゼルフィッシュより小型の魚種との混泳には十分注意が必要です。
口に入らない程度の大きさがある生き物との混泳ならば、特に大きなトラブルは起きませんので、混泳相手にはある程度成長しきった成魚を選ぶか、水草を多くして魚たちの隠れ家を作りましょう。
特長である長い背ビレと胸ビレを含めると、体高が20cmを超える品種もいるので、終生飼育には高さ45cm以上の水槽を用意する必要があります。
もともと水流の弱い地域に生息しているため、ろ過フィルターは水流を穏やかに調整できる外部式がおすすめです。ろ過能力を重視する場合は上部フィルターでも飼育できます。
また、エンゼルフィッシュは水草との相性が良い熱帯魚としても知られています。水草の間を泳ぐ姿はとても美しいですし、特にアマゾンソードはエンゼルフィッシュの隠れ場所や産卵床にもなるためおすすめの種類です。
隠れ場所があるとエンゼルフィッシュも落ち着いて育ちやすくなります。
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東京アクアガーデンスタッフの一言コメント
長く伸びた背びれと胸びれがまるで「天使の羽のようだ!」ということで”エンゼルフィッシュ”と名づけられました。
しかし、名前とはウラハラに結構強めの肉食性を持ちます!
小型エビや小型熱帯魚、稚魚、卵など、口に入るものは何でも食べることから、多くの魚種が泳ぐ水槽では「エンゼルフィッシュの口に入るかどうか」で生き物を選定しています。
プラチナエンゼルだけは、やや気性がマイルドと言われていますが、実際はあまり差は感じません。
ただ、プラチナエンゼルは改良が進んだ品種のため餌食いや導入がしやすく、さまざまなレイアウトの中でも映える光沢の美しさもあって、そういう点では飼育しやすいと言えるでしょう。
東京アクアガーデンでも、扱いやすさからプラチナエンゼルを採用することが多いですね。
エンゼルフィッシュは中層を泳ぐので、中型以上の水槽でも非常に映えます!
品種改良が盛んで、赤い体色のレッドデビルエンゼルフィッシュという名前の品種もいます。
原種はアルタムエンゼル(大型で上級者向け)、スカラレエンゼル(繁殖が容易)、ドゥメリリィエンゼル(小型で丸みのある体型)の3系統があり、なかでもスカラレエンゼルは「並エンゼル」とも呼ばれ、最も繁殖させやすいことから、流通している多くの改良品種のもとになっています。
ところで、改良品種のエンゼルフィッシュにも国産と外国産がいます。
国産と外国産は混ぜて飼育してはいけない!と言われていますが、その理由は、病気の可能性が高まるからなんです。
魚は飼育環境によって耐性がある程度変わると言われています。水質や環境によって常在菌(として存在している細菌など)が異なり、育つ過程で獲得できる耐性も異なるからです。
国産がOKな菌でも外国産には耐えられないこともありますし、その反対や、お互いにダメージを与えてしまうこともあり得ます。
これは他の魚種でも起こりますが、エンゼルフィッシュは特に影響が顕著なんです。
同種であっても、産地が同じエンゼルフィッシュ同士で混泳させることを強くおすすめします!
エンゼルフィッシュが泳いでいる水槽事例
エンゼルフィッシュは、他にはないユニークなシルエットから中型水槽~大型水槽で存在感を発揮できる淡水熱帯魚です。
混泳にはやや気を使いますが水草との相性は良いので、水草レイアウトを楽しむことができます。
ただ、時折噛んでしまこともあるため、アヌビアス・ナナのような硬くてそこそこのサイズの水草や、アマゾンソードなどの背の高い水草がおすすめです。
混泳相手はグラミー類泳ぎが速いテトラ類、底層を泳ぐコリドラス、クーリーローチなどが向いています。
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読みもの

エンゼルフィッシュについてはこちらでも詳しくご紹介しています!
東京アクアガーデン公式サイトのコラムと、アクアリウム情報サイト・トロピカにて、情報をご提供しています。
コラム
混泳の考え方や、エンゼルフィッシュをはじめとするかっこいいの熱帯魚について解説したコラムです。トロピカに掲載した記事をさらにパワーアップした内容になっています。
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