カラシンとは!特徴からおすすめ10種・飼育ポイントをご紹介します
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アクアリウムでは定番種とされるネオンテトラやカージナルテトラなどのテトラ類は、全てカラシンに分類される熱帯魚です。
丈夫で飼育しやすい上に、熱帯魚らしい煌びやかな雰囲気を持つため、初心者の方からベテランのアクアリストまで幅広い層に親しまれています。
そんなカラシンは、実はとても種類が多い魚で、その数は約1600種とも。
飼育用に流通しているカラシンだけでもかなりの数がいるので、どの種類を飼育しようか迷ってしまうことも多いです。
そこで、今回は水槽飼育で良く採用されるカラシンについて、おすすめの品種10選と特徴、飼育方法などをご紹介します。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにカラシンの特徴やおすすめ10種、飼育ポイントを解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
- カラシンとは、テトラのこと!小型魚から大型魚まで幅広い種類がいるよカラシンの仲間は1600種類!
- 背びれと尾びれの間に『脂ビレ』を持っているので俊敏な動きができる!脂ビレは小さなヒレだよ、観察してみよう
- 群れでの飼育が可能で、水草水槽・小型水槽との相性が抜群な種類が多い!ネイチャーアクアリウムの定番種だよ!
- 東京アクアガーデンがおすすめするカラシンの人気品種初心者から飼育しやすく人気の10種をご紹介!
カラシンは丈夫で華やかな、初心者にもおすすめの熱帯魚たちです。
よく見かけるのはネオンテトラなどの小型魚が多いですが、実は1600種類以上の品種が確認されている熱帯魚の一大派閥で、個性豊かな魚たちがカラシンに属しています。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、カラシンの特徴やおすすめ10種、飼育ポイントを解説します。
カラシンとは
カラシンはカラシン目に分類される淡水魚で、主に南米やアフリカの河川に生息しています。
アクアリウムでも定番種として不動の人気を誇っており、ネオンテトラなどのテトラ類はその代表種です。
鑑賞用に流通しているものはアマゾン川原産の小型種が多いですが、実は世界には様々なカラシンがおり、その幅の広さには驚かされます。
ここでは、そんなカラシンの特徴をご紹介します。
カラシンは約1600種存在する!
カラシンはとても種類が多く、その数はおよそ1600種以上とも言われています。
日本ではテトラ類が有名ですが、他にも肉食魚の代表格であるピラニアや、斧のように張りだしたお腹が特徴的なハチェットフィッシュなど、見た目も性質も全く違う、個性豊かな淡水魚が属するグループです。
もちろん大きさも様々で、成長しても2cm程度のピグミーハチェットやドワーフブルーテトラから、最大体長が1mを超えるムベンガ (ゴライアス・タイガーフィッシュ)まで全てがカラシンの仲間に分類されます。
ネオンテトラやカージナルテトラなどのイメージが先行して、安価で入手がしやすいイメージがあるカラシンですが、中には珍カラと呼ばれるなかなか流通しない珍しい品種もおり、それらは1匹数千円~とかなり高額で取引されることもあるアクアリスト憧れの品種です。
カラシンの特徴
カラシンに属する魚たちに共通する特徴として、背びれと尾びれの間にもう一つ脂びれと呼ばれるひれを持っていることが挙げられます。
脂びれは、流れを感知するセンサー役や、瞬発的に動くときの調整役を担っていると考えられており、カラシン以外だとニジマスや鮎などの流れがある川に生息する魚にみられる特徴です。
また、ウェーバー器官と呼ばれる音を感知する器官を有していて、音や振動に敏感な傾向があるのもカラシンに共通しています。
鑑賞面では、生息地のバクテリアから生成されるグアニンという成分の影響で、光沢のあるメタリックな体色が美しい品種が多いです。
カラシンのおすすめ10種
飼育がしやすくて見栄えがする品種が多いカラシンは、初めてのアクアリウムにもおすすめです。
ここでは、種類豊富なカラシンの中から飼育におすすめの品種を10種ご紹介します。
ネオンテトラ
ネオンテトラはメタリックなの体に赤と青のラインが美しい、カラシンの代表種です。
体長は最大4cmほどで安価かつ丈夫、それでいてきれいで見栄えがするため、熱帯魚飼育の入門種としてもおすすめできます。
性格は温厚で、混泳相性は同種・他種ともに問題ありません。群泳する性質があるため、同種を複数匹入れるだけでも見応えのあるアクアリウムに仕上がります。
グローライトテトラ
グローライトテトラは、透明感のあるシルバーの体にオレンジのラインが入る小型のカラシンです。
体長は3~4cmほどで、ネオンテトラと同様に飼育がしやすいアクアリウムの入門種として親しまれています。
小型カラシンの中では繁殖も容易な部類で、環境を整えてあげれば水槽内で繁殖して楽しむことも可能です。
プリステラ
プリステラは体長4~5cm程度の小型カラシンで、こちらも古くから熱帯魚飼育の入門種として親しまれてきた熱帯魚です。
基本は透明感のある体に、背ビレや尻ビレには白色や黒色の模様が入り、尾ビレは赤く染まります。最近は品種改良でやや黄色みが強いゴールデンプリステラや、真っ白なホワイトプリステラなどバリエーションが豊かになりました。
性格は温和なため混泳相性も良好で、水槽内での繁殖も可能です。
レモンテトラ
レモンテトラは体長4cmほどのカラシンで、名前の通りレモン色の体色に赤い目と尻ビレの黒色の模様がチャームポイントがかわいい熱帯魚です。
繁殖期のオスはより鮮やかな黄色を呈します。
飼い始めてすぐは色が薄いことがありますが、飼い込むことで黄色の発色を良くすることが可能です。
カージナルテトラ
カージナルテトラは、メタリックな輝きが美しい熱帯魚の定番種です。見た目はネオンテトラとそっくりですが、カージナルテトラの方が赤いラインが尾~頭の先まで長く入り、体長4~5cmと大きく成長します。
導入直後はネオンテトラよりもやや神経質な面がありますが、元来強健な種ですので、慣れれば丈夫で飼育がしやすいです。
ブラックネオンテトラ
ブラックネオンテトラは、最大体長は4cmほどの体側に入る黒色のラインが特徴的な種類です。ネオンテトラ同様、丈夫で飼育しやすく入門種としても適しています。
色合いに派手さはないものの、メタリックな輝きには独特の美しさがあり、落ち着いた魅力がある熱帯魚です。
ハセマニア(シルバーチップ・テトラ)
体長4cm程度のハセマニアは、カラシンの特徴である脂びれを持たない品種です。
黄色味を帯びた体色で、各ヒレの先端に入る白色の模様が入ります。この体色のバランスから水草水槽におすすめです。
性格は比較的おとなしいのですが、成長するにつれて縄張り意識が強くなる個体がいるので、混泳を楽しみたいのであれば大きめの水槽に水草などで隠れ家を作ってあげましょう。
ラミーノーズテトラ
ラミーノーズテトラは、真っ赤な頭部と尾びれの白黒模様のコントラストが印象的な、最大体長5cmほどのカラシンです。
名前の”ラミーノーズ”は酔っぱらいの赤い鼻を意味する言葉で、その頭部の赤さから連想して名づけられました。
本種はストレスで発色が悪くなる傾向があるため、導入直後は頭部の赤色が薄くなることが多いです。
水質を弱酸性の軟水に保つと発色が良くなりますので、じっくり飼いこんで美しい体色を引き出してあげてください。
コンゴテトラ
コンゴテトラは、アフリカ大陸を流れるコンゴ川流域に分布しているカラシンで、体長は10cm前後とやや大きめです。
光の当たり方で七色に見える体色と伸長する優雅なヒレがとても美しい品種で、大きめの水槽で群泳させると本種の魅力が存分に引き立ちます。
ただ、食性が植物食性が強い雑食性のため、水草を食べてしまう点には注意が必要です。本種を飼育する水槽に水草をレイアウトするときは、葉が硬い水草を中心に入れると食害から守ることができます。
シルバーハチェット
シルバーハチェットは腹部が張り出した、ハチェット(手斧)のような独特なシルエットが個性的な、最大体長は6cmほどのカラシンです。
こちらも丈夫で飼育は容易な部類ですが、水面から勢いよく飛び出して滑空する性質がある点には注意が必要です。
水槽からの飛び出し事故に繋がりますので、しっかりと固定できるフタを取り付けて飼育しましょう。
カラシンの飼育方法
アクアリウムでよく採用されるカラシンの仲間は、丈夫で飼育しやすく初心者にもおすすめの品種ばかりです。
しかし、より健康で美しい姿を鑑賞するならば、魚が好む環境を整えてあげると良いでしょう。
ここからは、カラシンの仲間の基本的な飼育方法をご紹介します。
飼育に必要なもの
カラシンは、一般的な熱帯魚を飼育するセットで飼育することができます。
- 水槽
- ろ過フィルター
- 水槽用ヒーター
- 熱帯魚用の照明
などを用意しましょう。
ろ過フィルターや水槽用ヒーターは水質や水温を維持するのに必要ですので必ず取り付けてください。どちらも水槽サイズに合わせたものを用意しましょう。
照明は生き物のバイオリズムを整えたり発色を良くしたりする効果があるため、こちらも取り付けると良いです。基本的には熱帯魚用のもので問題ありませんが、光量が必要な水草を一緒に育成するときは水草育成用の照明を使用してください。
初めての熱帯魚飼育で一から水槽を用意する場合は、一つ一つ選ぶのは大変ですので、必要なものがセットになった水槽セットを購入して足りないものを買い足していくのがおすすめです。
水槽のサイズ
水槽のサイズは、飼育する品種や生き物の数に合わせて選びます。
水1Lにつき小型魚1匹が一つの目安で、ネオンテトラならば30cm規格水槽で10匹程度飼育が可能です。
60cmサイズの水槽になると、ネオンテトラを20匹程度入れての迫力ある群泳や他種との混泳など、アクアリウムをしっかり堪能することができるようになります。
小型水槽は小さくてスペースを取らず設置がしやすいですが、水量が少なくて水が汚れやすいです。水槽は大きいほど水量が増えて水質が管理しやすくなりますので、初心者の方はまず45~60cmクラスの水槽で生体数を4~5匹程度から初めて、徐々に増やしていくのが良いでしょう。
カラシンの好む水温と水質
続いては、カラシンが好む水温と水質についてです。
カラシンは基本的に25~26℃程度の水温を好みます。水温が激しく変化する環境では体調を崩してしまいますので、一年を通して水槽用ヒーターを使用し、水温を一定に保ちましょう。
水質は弱酸性~中性が適性です。日本の水道水ならば、カルキを抜けばそのまま飼育水として使うことができます。あまり神経質になる必要はありませんが、気になるときは水質検査薬を使用してpHを測ると安心です。
餌について
餌は熱帯魚用の人工飼料をメインに、オヤツ感覚でアカムシなどの活餌を併用するのがおすすめです。
餌の粒が大きすぎると食べられないことがありますので、魚の大きさに合わせたものを与えましょう。
また、発色を良くしたいときには、色揚げ用の餌を与えると効果が期待できます。
餌は1日に1~2回、数分間で食べきれる分量だけを与え、食べ残しが発生しないように注意します。食べ残しをそのままにしておくと水質の悪化が早くなるので、見つけたら可能な限り網などで取り除いてください。
おすすめのレイアウト
カラシンは目を引く美しい体色のものが多いので、魚を引き立たせる水草や石、流木などを配置したナチュラルなレイアウトがおすすめです。
ただ、カラシンの中には水草の柔らかい葉を食べてしまうものがいますので、品種に合わせて硬い葉の水草を使用するなど、工夫をするとレイアウトを維持しやすくなります。
また、小型のカラシンは強い水流が苦手ですので、ろ過フィルターの排水口やエアレーションの配置には注意してください。
直接水流が当たらないように位置を調節するか、フローパイプを使って水流をやわらげる工夫をしましょう。
まとめ:カラシンとは!特徴からおすすめ10種・飼育ポイントをご紹介します
今回はカラシンについて、おすすめの品種10選と特徴、飼育方法などをご紹介しました。
カラシンは1600種類以上の品種が確認されている、淡水魚のグループです。
アクアリウムで良く採用される品種は、どれも丈夫で飼育がしやすく見栄えがするので、熱帯魚飼育の入門種としてもおすすめされています。
飼育に特別なものは必要ありませんが、小型種が強い水流を嫌う点には注意しましょう。
水草や石、流木を使ったレイアウトと相性が良く、同種の群泳や他種との混泳も楽しめるカラシン。ぜひこの機会に、飼育に挑戦してみてください。
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