金魚の飼い方
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金魚1匹に必要な水量とは!品種ごとに最適な水量目安と飼育容器

魚の飼育数は水量をもとに決めることが多く、基本的には魚の体長1cmあたり1Lで考えます。

しかし金魚は、餌をよく食べて水を汚しやすいうえに、品種によって体型が異なるため、他の魚と同じように考えると少し狭く感じたり、水の汚れるペースが速かったりすることがあるでしょう。

体調1cmにつき1Lというのはあくまで目安なので、そこに固執せずそれぞれの特性に合った水量と容器の大きさを確保することが大切です。

そこで今回は、金魚1匹に必要な水量についてを品種ごとに解説します。
最適な水量の目安の考え方とおすすめの飼育容器を合わせてご紹介しますので、ぜひご覧になってみてください。

プロアクアリストたちの意見をもとに金魚1匹に必要な水量目安を品種ごとに解説


このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

金魚は水を汚しやすい観賞魚のため、他の魚よりも水量が多い方が安定して飼育ができます
また、品種によって体型が様々なので、飼育している金魚に合った飼育容器を選びましょう。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、金魚1匹に必要な水量目安を品種ごとに解説します。

金魚の飼育に必要な水量の考え方


飼育に必要な水量は、一般的に魚の大きさや飼育する匹数によって決まります。
大型魚やたくさんの魚を飼育している場合は、餌やフンなどが増えて水が汚れやすくなるため、水量を増やした方が水質が安定しやすくなるでしょう。

しかし、どのくらいの水量が必要か具体的な数値の話となると、それは一概には言えません。必要な水量は飼育している魚種や平均水温によっても異なるため、まずは水量を決める基本的な考え方を知り、そこから自分の水槽にあった水量を算出することが大切です。

ここでは、金魚を飼育するにあたって必要な水量を決める要因を解説します。

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魚の体長1cmあたり1Lという目安の理由

飼育に必要な水量を決めるときに良くあがるのが、魚の体調1cmあたり1Lという考え方です。
しかし、これはあくまで目安の話。実際には飼育している魚種の特性によって、適正な水量は異なります

例えば、あまり水を汚さず成魚になっても小さいメダカならば、1L辺り2匹程度飼育しても問題ありません。
逆に、水を汚しやすく、酸欠にも弱い金魚の場合は、1cm辺り2~3L程度の水量を確保した方が安定した飼育に繋がりやすくなります。これは、体長5cmの金魚を1匹飼育するのに10~15L程度の水量が必要という計算です。

金魚飼育には、他の魚を飼育するよりもたくさんの水量を確保する必要があるということを心に留めておきましょう。

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水温などの条件で必要水量は変わる


必要な水量は、水温などの条件で変わるのも重要なポイントです。

水は水温が高いほど汚れやすく溶存酸素量も下がりますので、水温が25度以上ある場合は水量を多めにする方が安定して飼育しやすくなります。
また、水量が多いほど水質が変化しにくいため、大きな飼育容器で飼うことで体調不良や病気になりにくいケースもあります。

屋外飼育の金魚であれば、上手に管理すれば冬眠することがありますが、この時、足し水をしながら多めの水量を維持することで、飼育水の凍結を防ぎ安全に越冬させることが可能です。

このように金魚飼育では、たくさんの水量が確保できることは大きなメリットになります。

金魚飼育では浅めの水位が良い

金魚飼育において、水量は多いに越したことはないのですが、水位には注意しましょう。

金魚は、以下のような理由から浅めの水位が良いとされています

  • 体型が丸く泳ぎが苦手な金魚は水深があると餌を食べづらい
  • 深い所では水圧で内臓や浮袋に負荷がかかり、転覆病などの原因になる可能性がある

おおよそですが、和金などの長い体型の金魚は約30〜36cm、琉金などの丸い金魚は約20〜36cm、らんちゅうや水泡眼などの泳ぐのが苦手な金魚は約15~30cm程度の水深が目安です。

また、水量を確保したいが設置スペースが限られている場合、水深を深くして水量を増やすことがありますが、金魚飼育ではこの方法はおすすめできません。

もし水槽が手狭に感じるようならば、

  • 一回り大きい水槽を用意する
  • 水槽を分ける
  • 飼育数を見直す
  • メンテナンスの頻度を増やす

など、浅めの水位を維持しながら飼育する方法を考えましょう

アクアリウム 設置 管理 水槽メンテナンス

金魚の品種ごとに最適な水量と飼育容器


種類がとても豊富な金魚は、体型や特徴が品種によって全く異なることも多いです。そのため、品種によって必要な水量や適切な飼育容器が異なります。
そこでここからは、品種ごとに最適な水量とおすすめの飼育容器をご紹介します。

  • 長い体型タイプ:和金、コメット、朱文金など
  • 丸い体型タイプ:琉金、キャリコ、東錦など
  • 泳ぎが苦手なタイプ:らんちゅう、ピンポンパール、水泡眼など

といった品種の特徴をふまえて、無理なく飼育できる水量と飼育容器の種類について解説しますので、ぜひ、ご覧ください。

長い体型タイプ:和金、コメット、朱文金など

(国産金魚)よりなし和金 色指定無し(5匹)

長い体型の金魚は遊泳力が高いため、存分に泳ぎまわれる広いスペースを用意してあげましょう。
また、狭い環境でコメットや朱文金などを飼うと、長いヒレがレイアウトに引っかかりやすくなりますので、安全面でも広めの水槽や飼育容器をおすすめします

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1cmあたり2L以上がおすすめ

長い体型の金魚を飼育するために必要な水量は、体長1cmあたり2L以上がおすすめです。

例えば、10cmの和金を1匹飼う場合には、20L以上の水量を確保できる水槽や飼育容器が向いています。

おすすめの飼育容器:60cm水槽

寿工芸 寿工芸 クリスタル水槽 KC-600S(60×30×36cm)

遊泳力の高い長い体型の金魚には、広いスペースを確保できる『60cm水槽』がおすすめです。

60cm水槽(W60×D30×H36cm)の水量は約60Lですので、金魚の大きさが5cmの場合は6匹、10cmであれば3匹程度が飼育数の目安です。

ただし、このタイプの金魚は大きく成長しやすい金魚でもあるので、最初からめいっぱい飼育してしまうと成長した時に手狭になってしまいます。水槽の買い替えが手間であれば、成長した後のことを考えて匹数は控えめにしておいた方が安心です。

また60cm水槽で気がかりなのが、やや水深が深いことですが、丸い体型の金魚と比べると丈夫泳ぎも得意ですし、転覆病のリスクも少ないため、あまり気にすることなく飼育できるでしょう。

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丸い体型タイプ:琉金、キャリコ、東錦など

(国産金魚)琉金(3匹)

琉金を代表とする丸い体型の金魚は、遊泳力は高くないものの水を汚しやすい傾向にあります。

フンが大きいことに加え、丸い体型の金魚が食べやすい沈下性の餌には栄養豊富なものが多いためです。水質悪化による病気の予防を考えると、他の品種よりも水量が多い飼育容器の方が良いでしょう。

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1cmあたり3L以上がおすすめ

丸い体型の金魚には、体長1cmあたり3Lの水を用意することをおすすめします。
10cmの琉金1匹であれば、30Lの水で飼育するという考え方です。

おすすめの飼育容器:45cm以上の水槽、トロ舟

GEX AQUARIUM マリーナ幅45cm水槽 MR450BKST-N ガラス水槽 W45×D30×H30cm

丸い体型の金魚の場合、水量は必要ですが速く泳ぎ回る品種ではないため、少し小さめの水槽でも飼育できます
室内飼育の場合は『45cm以上の水槽』、屋外飼育であれば『トロ舟』がおすすめです。

45cm水槽(W45×D24×H30cm)の水量は約31Lですので、金魚の大きさが5cmの場合は2匹、10cmであれば1匹程度が飼育数の目安です。
ただ、丸い体型の金魚についても成長すると体長10cmを超えることがあるため、長期飼育を視野に入れている、複数匹飼育したいなどの希望がある場合は60cm以上の水槽をおすすめします。

トロ舟は元々はセメントなどを混ぜるためのプラスチック製の容器です。サイズが豊富で40型であれば約40L、60型であれば約60Lの水量を確保できるので、最近ではメダカや金魚の屋外飼育によく利用されています。
水深があまり深くないので、設置スペースを確保できるならば、トロ舟での飼育も検討してみましょう。

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泳ぎが苦手なタイプ:らんちゅう、ピンポンパール、水泡眼など

国産金魚 協会系らんちゅう 当歳 1匹 全長約6~7cm (生体729-4)

らんちゅうやピンポンパール、水泡眼といった泳ぎが得意ではない金魚の場合は、他の品種ほど大きな水槽や飼育容器は必要ありません

ただ、深い飼育容器では餌を食べる際に移動距離が長くなり苦労してしまいます。高さよりも幅を重視した開口部が広く浅いものを選びましょう。

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1cmあたり2L以上がおすすめ

泳ぎが得意ではない金魚は遊泳力が高くないことから、体長1cmあたり2L以上の水量を確保できる飼育容器が向いています。
やや少なめに感じますが、底が浅い飼育容器がメインになるため水量は控えめになります。

おすすめの飼育容器:らんちゅう水槽、トロ舟

らんちゅう水槽 600 (599×295×230) 60cm水槽 (単体)

泳ぎが苦手なタイプの金魚には、浅く広い飼育容器がおすすめです。室内飼育の場合は『らんちゅう水槽』や『ロータイプの水槽』、屋外であれば『トロ舟』や紫外線に強く丈夫な『FRP水槽』が向いています。

らんちゅう水槽、ロータイプの水槽は、どちらも高さを抑えた水槽です。高さが無い分やや水量は控えめですが、60cmタイプのらんちゅう水槽(W59.9×D29.5×H23cm)ならば水量約36L、体長5cmのらんちゅうを3匹程度飼育することができます
ただし、他の品種と同様、15~20cm程度まで大きくなることがありますので、成長後を考えるならば飼育数は控えめにしておく方が無難です。

屋外飼育の場合はトロ舟やFRP水槽が選択肢に入りますが、水深を浅くしていると、ネコやカラスといった外敵に狙われやすくなるのがネックになります。
飼育容器に園芸・防虫ネットを被せたり、金網を置いたりなどして、しっかり外敵対策をしましょう。

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水量は余裕を持とう


金魚を飼育する水槽を選ぶ際にどの品種にも共通して言えるのが、水量に余裕のある飼育容器を選ぶという点です。

金魚は水を汚しやすい観賞魚ですが、水量を確保することで水質が悪化するペースを遅らせることができます。汚れた水は万病の元ですので、結果的に病気の予防にもつながります。

また、大きな飼育容器でのびのびと育てると大きく美しい体型になりやすいため、観賞魚としての魅力を際立たせることも可能です。水量は、健康的で美しい金魚に育てるために欠かせないポイントといえるでしょう。

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まとめ:金魚1匹に必要な水量とは!品種ごとに最適な水量目安と飼育容器


今回は、金魚1匹に必要な水量について、水量の考え方やおすすめの飼育容器を品種ごとにご紹介しました。

金魚といっても品種によって体型・特徴が大きく異なるため、必要な水量や適した水槽・飼育容器は変わります

  • 和金・コメット・朱文金など:体長1cmあたり2L以上、60cm水槽
  • 琉金・キャリコ・東錦など:体長1cmあたり3L以上、45cm以上の水槽やトロ舟
  • らんちゅう・ピンポンパール・水泡眼など:体長1cmあたり2L以上、らんちゅう水槽やトロ舟

品種に合った環境で飼育すると、体調不良や病気などのトラブルが減るだけでなく、体型の整った金魚に育ちやすいです。

安定して長期飼育しやすくなりますし、観賞魚としての魅力を引き出すことにつながりますので、金魚は余裕を持った水量で飼育してみてください。

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アクアリウム歴20年以上。飼育しているアーモンドスネークヘッドは10年来の相棒です。魚類の生息環境調査をしておりまして、仕事で魚類調査、プライべートでアクアリウム&生き物探しと生き物中心の毎日を送っています。

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