朱文金とは!飼育方法や寿命や餌、混泳、大きく育てる方法も解説
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朱文金(しゅぶんきん)はショップなどでもよく目にするポピュラーな金魚です。
和金型のスマートな体形と、細長い「吹き流し尾」が美しい金魚で、水質や水温への適応力が高くて飼育しやすいので、金魚飼育の入門種としても最適です。
朱文金は、『キャリコ出目金』と『和金』を掛け合わせて作出されました。
赤色・白色・黒色(墨色)が入り混じった模様は見ごたえがあり、丈夫さと鑑賞性を兼ね備えた品種です。
朱文金の特徴や、餌や混泳などの飼育ポイント、大きく長生きさせるためのポイントをご紹介します。
目次
朱文金とは!特徴や寿命を解説
3色のまだら模様が楽しめる、朱文金の特徴と、寿命についてをご紹介します。
朱文金の特徴
朱文金(しゅぶんきん)は細長い和金型をしており、金魚の原種であるフナに似ているタイプの品種です。
各ヒレが伸びることが特徴で、尾ビレは特に長く「吹き流し尾」と呼ばれる形状をしています。
飼育容器のサイズにより変わりますが、体長は最大で約25cm(尾ビレを含む)までに成長します。
朱文金は『キャリコ出目金』と『和金』の自然交配によって生まれた品種です。
体色は赤色・白色・黒色が斑状に模様を作っています。個体によって模様が違うため、それぞれの個性を楽しむことも可能です。
フナ型の金魚は泳ぎが得意なので、餌を与えるときも簡単です。
そのうえ丈夫で、美しい尾びれを楽しめることから、愛好者たちからも根強い人気を集めています。
水質や水温への適応力が高くて飼育しやすいので、金魚飼育の入門種としてもおすすめの品種です。
朱文金の寿命
朱文金の寿命は約8~10年ほどです。しかし、どれほど長生きするかは、飼育環境によって変化し、20年以上も生きた個体もいるようです。
金魚の寿命は、水質・水温の管理や、病気にかかったか、などで変わっていきます。
とはいえ、観賞魚としてはもともと長い寿命を持つ魚種なので、長く飼育できる設備や環境を整えてあげるのが良いです。
朱文金の販売価格
朱文金は金魚の中でも比較的安価な品種です。
体長10cmほどの幼魚なら1000円程で購入でき、それ以上のサイズでも数千円ほどで入手できます。
ただ、前述の通りに朱文金は最大で25cm前後にまで成長するので、飼育する匹数の増やしすぎにはご注意ください。
朱文金とコメットの違い
朱文金と似た外見をしている「コメット」という品種がいます。
コメットも細く長い『吹き流し尾』を持つためシルエットはよく似ていますが、体色に違いがあります。
- 朱文金:朱色、白、黒の3色の『普通鱗』と、『透明鱗(透けて見える鱗)』を持つ
- コメット:朱色、白の2色の『普通鱗』を持つ。
ざっくりと説明すると「3色が朱文金、紅白がコメット」です。
朱文金はキャリコ出目金の形質を受け継いでいるので、3色以上が入り混じる体色と『透明鱗』も持っています。
一方、コメットは『琉金』と『和金』を掛け合わせて作出されたと言われており、キャリコ模様のように色が複雑に入らず、透明な鱗は持ちません。
また、顔つきにも違いがあり、朱文金は黒目がちで、コメットは正面から見ると細面な顔立ちをしています。
そして、コメットは作出過程でどのような交配を重ねたかはハッキリとわかっていない、ミステリアスな金魚です。
朱文金の飼育に必要な設備・アイテム
朱文金の飼育には、下記の設備やアイテムを使います。
- 45~60cmの水槽
- ろ過フィルター、エアーポンプ
- 水温計
- フタ
- カルキ抜き剤
- 金魚の餌
金魚飼育で使う基本的な用品と同じです。このなかで水槽とろ過フィルター、安全な飼育水を作るカルキ抜き剤は欠かせないアイテムです。
これらに加えて、飼育環境によっては下記のアイテムがあると便利です。
- 水槽用照明
- 水槽用ヒーター、冷却ファン
ここでは飼育環境づくりに特に重要な、水槽・フタとろ過フィルター、カルキ抜き剤、餌についてご紹介いたします。
必要な設備1:水槽・フタ
朱文金は最大で約25cmほどに成長するので、横幅45~60cmほどの水槽が必要です。
素早く泳ぐ品種なので、なるべくスペースに余裕がある水槽を用意しましょう。
また、高い遊泳力で水槽から飛び出し事故をしてしまうことがあります。
飼育の際にはフタは必ず用意しておくのがおすすめです。
必要な設備2:ろ過フィルター
金魚は大食漢なので、よく食べよくフンをすることから水質の悪化が早いです。
ろ過フィルターは下記の方式をおすすめしています。
- 上部フィルター:水槽上部に設置するろ過装置。
- 投げ込み式フィルター:水槽内設置する。エアーポンプと接続して使うろ過装置。
- 外部式フィルター:水槽の外部に設置するろ過装置。
『上部フィルター』はお手頃価格な製品が多く、メンテナンスも簡単に行えるため初心者の方に特におすすめです。
ろ過能力も高く、金魚飼育で良く採用されるろ過装置で信頼性が高いと言えるでしょう。
『投げ込み式フィルター』も、シンプルな構造でエアーポンプの性能によりますが、高いろ過能力を発揮できます。
程よい水流が実現できるので、投げ込み式ろ過でも終生飼育が可能です。
ただ、落水音・流水音はするため、静音性にやや欠けます。
その点、『外部式フィルター』は水音やポンプの音はほとんどしないなど静音性が優れています。しかし、高価な製品が多く、メンテナンスに手間がかかります。
また、水槽と高低差をつけて別に設置場所を設ける必要があることと、水槽台も必須になるというデメリットがあるため、寝室など音が気になる場所で飼育する以外は、上記の2種類をおすすめしています。
それぞれの長所と短所を考慮して、お好みの製品をご選定ください。
必要なアイテム1:カルキ抜き剤
日本は水道の水質が良いため、カルキを中和すれば、すぐに朱文金に適した飼育水を作れます。
カルキ抜き剤はどんな種類のものでも大丈夫ですが、液体タイプですと分量を調節しやすく扱いやすいです。
しかし、コストパフォーマンスで考える場合は、固形タイプがおすすめですのでイメージに合ったカルキ抜き剤を購入しましょう。
必要なアイテム2:金魚の餌
朱文金は、市販されている金魚用の餌全般で飼育できます。
泳ぎが得意なので、沈むタイプではなく、浮上性の餌がおすすめです。
与え方としては1日に1~2回、3分程度で食べきれる量を目安に与えてください。金魚は胃と満腹中枢がないので、与えると与えた分だけ餌を食べてしまいます。
与えすぎは消化不良や肥満のもとになるなど、朱文金の健康に悪影響を及ぼします。
餌やりは楽しいコミュニケーションの時間ですが、餌の与えすぎに注意しましょう。
朱文金の飼育方法
水温・水質
実際に朱文金の飼育ができる水温は10~34℃前後です。
15℃以下になると活動が鈍くなり、10℃を下回るとほとんど動かなくなり、さらに水温が下がると『冬眠』状態に入ります。
逆に33℃を超えるような高水温ではバテてしまいます。近年は猛暑日が多いため、夏場はエアコンや冷却ファンなどで水温を管理しましょう。
10℃以下で活性が鈍りますが、冬眠の準備が不十分だと冬眠に失敗して死亡することが多いです。
そのため、室内飼育なら、年間を通して15~20℃以上に保温した方が良いでしょう。
寒冷地では、『水槽用ヒーター』を使用するのがおすすめです。
水質は中性付近を保てば問題ないです。
金魚は基本的に日本の水道水に適応しているので、カルキ抜きを忘れなければ水質調整などは行わず飼育できます。
朱文金の水槽レイアウト
朱文金は俊敏な泳ぎと、長い吹き流し尾が美しい品種です。
遊泳の邪魔にならないよう、水槽内にはあまり物を置かずシンプルなレイアウトにすることを推奨します。
尖ったものを配置すると長い尾ビレを引っ掛けてしまったり、体にスレ傷を作り、その傷から感染症を起こすことがあります。
朱文金は泳ぎが上手い品種ではありますが、休憩できないほどの強い水流が発生していては衰弱してしまいます。
フィルターの水流やエアレーションの配置を確認し、泳ぎやすい環境づくりを行いましょう。
朱文金水槽のお掃除・メンテナンスについて
水槽の掃除とメンテナンスは、主に『水換え』と、『ろ過フィルター掃除』です。
金魚は水を汚しやすいので、1週間に1回が水換えの頻度の目安です。飼育水の1/3程度の量を換水します。
1度に全ての水を換えてしまうと環境の急変が起きてしまい、丈夫な朱文金でも体調を崩してしまいます。
水換えは「プロホース」などの水槽用クリーナーがあると、底に溜まったフンなどのゴミ掃除をしながら排水できるので便利です。
また、2カ月に1度はフィルター内の状態を確認し、必要に応じて掃除やろ材の洗浄・交換を行いましょう。
朱文金の混泳について
金魚は雑食性なので、朱文金の口に入る大きさの小型魚やエビ類、貝類は、食べられてしまうことが多いです。
朱文金と混泳できる生き物は、捕食されない程度の大きさを持った温厚な種類です。例としては、似た体型の金魚やドジョウなどの底棲魚が挙げられます。
出目金などの泳ぎが得意ではない金魚と混泳させると、泳ぎが上手い朱文金に餌を取られてしまったり、いじめられてしまう可能性があるので、混泳には向いていません。
また、混泳させる魚種は得意な水温と水質が近い、日本産の淡水魚が向いています。
水草も好んで食べるので、水草をレイアウトする場合はおやつになることを前提に、『マツモ』や『アナカリス』などを入れると良いでしょう。
朱文金を大きく育てるポイント
朱文金は、前述の通りに25cmほどにまで成長するなど、金魚のなかでは比較的大型に育つ品種です。
大きく育つほど、ヒレが伸びてたなびくような優雅さが生まれます。
朱文金を大きく育て、かつ長生きさせるためのポイントをご紹介します。
大きな水槽で飼育する
水槽の大きさは金魚の成長サイズを決める大きな要素です。観賞魚の体長に対して小さな水槽で飼育すると、成長が控えめになります。
そのため、より大型に育て上げたい場合は、60cm水槽からの水槽サイズで飼育するのがおすすめです。
栄養価の高い餌をこまめに与える
餌を1日2回以上、少なめの量をこまめに与えるのがおすすめです。
栄養価が高い冷凍アカムシなどの生餌と人工飼料を併用するのも良いです。
1回あたりの給餌量を増やすのではなく、1日あたりの給餌回数を増やすイメージで、少ないと思える量を回数を増やして与える方が栄養の消化吸収が促進され、健康的に大きく成長しやすくなります。
しかし給餌量を増やしすぎると、消化不良を起こしてしまうため、無理のない範囲で行いましょう。
もし、空気入りのフンや白いフンなどをしていたら消化不良ですので、その場合は3日ほど絶食させると改善しやすいです。
水温と水質の管理を徹底する
度の生き物も同じですが、ストレスが多い環境では病気にかかりやすくなります。
適切な水温と水質の範囲から外れてしまうと、朱文金は病気になりやすくなり、発育や寿命に悪影響が出やすくなります。
朱文金を大きく育て長生きさせたいのであれば、水温計や水質検査キットなどで小まめに水温・水質をチェックし、飼育環境の管理を行いましょう。
まとめ:朱文金とは!飼育方法や寿命や餌、混泳、大きく育てる方法も解説
朱文金はフナの体形を継承した和金型の体型で、キャリコ模様と吹き流し尾が美しい品種です。
水温や水質への適応力が高く、丈夫で飼育しやすい品種でもあるので、金魚飼育の入門種としてもおすすめできます。
泳ぎが速くて金魚としては大型になる品種なので、十分に大きな水槽で飼育してあげてください。
上手に飼育できれば10年以上も付き合える金魚なので、飼育しがいがあって愛着がわくこと間違いなしです。
ぜひ、環境を整えたうえで朱文金の飼育にチャレンジしてみてください。
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