長期間、留守にするときの水槽管理!旅行などで管理できない場合の対策
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出張や入院などで長期間家を空ける際に気になるのが、留守中の水槽管理です。
魚種にもよりますが、基本的に熱帯魚は数日間餌をやらなくても問題がなく、2~3日留守にする程度であれば、特に対策は必要ないことが多いです。
しかし1週間以上の長期に渡って不在にする場合は、フードタイマーや自動給水器を活用して、餌やりや水位を保つ対策をしておくとよいでしょう。
このコラムでは長期間家を空ける際の水槽管理について、用意しておいたほうが良いアイテムや、水質悪化を防ぐためのコツなどをご紹介していきます。
今後長期で家を空ける予定のある方は、ぜひ参考にしてください。
目次
プロのアクアリストたちの意見をもとに解説
このコラムは、東京アクアガーデンのスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
東京アクアガーデンで設置管理している水槽についても、長期に渡って不在にされる場合の対策についてお問い合わせいただくことがあります。
家を留守にするとき、2~3日程度の期間であれば水槽には特に手を加えなくても問題ありません。
しかしそれ以上長期の不在の場合は、少し手を加えて対策をしてあげると、水質悪化を防げたり魚の健康を損なわずに済むのでおすすめです。
今回は長期間家を留守にする際の水槽対策について解説しますので、ぜひお役立てください。
長期で留守にするとき水槽はどうするのかを動画で解説!
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長期間家を空けてしまう時、熱帯魚たちはどうすればよいのかを音声付きで解説します。
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長期不在で起こるトラブルと対策4選
長期に渡って家を空けるになると、その間は水槽の管理をすることができず、不安に思うこともあるでしょう。
ここでは、長期不在で起こる可能性のある水槽トラブルとその対策を解説します。
留守の間に役立つアイテムについても合わせてご紹介していきますので、長期出張や旅行の予定がある方は、事前準備の参考にしてみてください。
餌やりができない
長期間家を空けることでまず思い浮かぶのが、餌やりをどうするかという問題です。
健康な熱帯魚であれば数日程度餌を食べなくても問題がなく、また魚種によっては水槽の中のコケなどを食べることができますので、短期間の不在であれば特に対策は必要ありません。
しかし、1週間以上家を留守にするとなると、さすがに餓死してしまう危険が出てきてますので、何かしらの対策をすると安心です。
ただし、メダカなどをグリーンウォーターで飼育している場合は、水中の植物プランクトンを食べることができますので、長期間留守にするとしても餌についてはあまり心配しなくて良いでしょう。
留守番フードを与える
留守番フードとは、少しずつ時間をかけて水にふやけていく性質を持つ、大きな餌の塊です。
魚たちは柔らかくなったところから食べることができ、数日~1週間程度の間は水の中で溶け続けます。その期間は腐ることもないため、餌やりの心配がいりません。
少しずつ餌を食べる小型の熱帯魚であれば、このようなタイプの餌を与えていくと良いでしょう。
餌が急に変わると口にしない可能性がありますので、留守にする数日前から留守番フードに切り替えて餌に慣れさせておき、食いつきを確認しておくと、なお安心です。
ただし、大型魚や大食漢の熱帯魚の場合、一度にすべての餌を食べつくしてしまう可能性があるため、留守番フードでは餌が持たない可能性があります。
これらの魚種の場合は、後述するフードタイマーの使用を検討してみてください。
フードタイマー(自動給餌器)を使用する
フードタイマー(自動給餌器)は、任意で設定した時間になるとケースが自動で回転し、隙間から餌が出てきて給餌してくれるアイテムです。
1週間以上家を留守にする場合や、短期間でも心配ならばフードタイマーを使用して餌やりをしましょう。
フードタイマーならば一度に一定の量しか給餌されず、すぐに餌を食べつくしてしまう心配がありませんので、大型魚や大食漢の熱帯魚は特に、フードタイマーの活用をおすすめします。
フードタイマーを使う上での注意点として、機種によっては餌が多く出すぎてしまったり、水槽のフタや縁に当たってうまく給餌できない場合があります。
留守にしてからにいきなりフードタイマーを使用するのではなく、事前に何度か試運転をして、動作や投下される餌の量などを確認しておきましょう。
あまり量が多いと、水を汚してしまいますので、餌の量には注意してください。万が一、留守中に餌が多く投下されてしまったときのために、設定する給餌間隔は2~3日に1回にすることをおすすめします。
水が蒸発して水位が下がる
水槽内の水は温度や湿度の影響で蒸発しやすく、水位が下がってしまいがちです。
水量が減るとその分水質が悪化しやすくなりますし、場合によっては水槽用ヒーターが水面から露出して火災の原因にもなります。
意外に思うかもしれませんが、水は夏場だけでなく寒い季節でもかなりの量が蒸発してしまいますので、留守にするならば季節を問わず対策をしておきましょう。
水槽のフタを閉めておく
数日程度の短期間であれば、大掛かりな対策は必要ありませんが、水槽のフタを閉めておくと水の蒸発を最低限に抑えることが可能です。
60cmサイズ以上の大きな水槽ならば、長期間の家を空ける場合でもフタをしておくだけで問題ありません。
自動給水器を活用する
特に水量の少ない小型水槽の場合は、自動給水器を活用して水位を保ちましょう。
また、大きな水槽の場合でもヒーターを縦置きにしている場合などは、水位が低下して露出する危険がありますので、自動給水器を取り付けておくと安心です。
水質の悪化
長期間不在になると水換えなどができず、水質の悪化が気になるところです。
水質の悪化を止めることはできませんが、事前に対策をすることで悪化しづらい環境を整えましょう。
留守中の餌を減らす
餌の食べ残しは水が悪くなる一番の原因といっても過言ではありません。
繰り返しになりますが、短期間であれば熱帯魚は餌を食べなくても問題ありません。心配だからといっていつも通り毎日餌やりをしてしまうと、水換えができない留守中は水質が悪化してしまう危険があります。
前項で留守中の餌やりについてご紹介しましたが、水質の悪化を防ぐためには、フードタイマーなどを使った餌やりは最低限の回数にすることをおすすめします。
フィルターやろ過材を洗浄・交換しておく
ろ過フィルターは水質を維持する要ですので、留守にする前にメンテナンスをして、トラブルが起こらないよう対策をしておきましょう。
ろ過能力を最大限に発揮できるよう、フィルターの掃除やろ過材の洗浄・交換をしておくと、長期不在の間も水質を維持することができます。
水温の管理
熱帯魚水槽では一年を通して、水温を一定に保つことが求められます。
急激な水温の変化は生体にダメージを与えてしまいますので、留守中にトラブルがないよう対策をしておきましょう。
水槽用ヒーターや水槽用クーラーのメンテナンスを行う
長期で家を空ける前には、水温を管理している機材の動作確認やメンテナンスを行いましょう。
特に水槽用ヒーターは、故障すると火災の恐れがあり危険です。また、留守中に水槽の水が蒸発して水位が低下することで空焚きになってしまう恐れもあります。
このような事故を防ぐためには、空焚き防止機能付きのものヒーターを設置するのがおすすめです。
ヒーターにも寿命がありますので、年数が経っているものであれば長期不在を機に買い替えることも視野に入れましょう。
エアコンで室温を管理する
長期不在時でも、できればエアコンはつけっぱなしにしておくことが望ましいです。
閉め切った部屋の中は熱がこもりやすく、また昼夜で室温が変化するため、水温にも影響が出てしまうことがあります。
電気代が気になるところではありますが、生体を守るためには留守中もエアコンで室温を管理することをおすすめします。
長期不在時の水槽の照明について
水槽に照明を点灯している場合、不在中はどうしたら良いのか悩む方も多いと思います。
結論から言うと、1週間程度であれば照明は点けっぱなしでも問題ありません。
光量や水槽環境によってはコケが生えやすくなりますが、水質に深刻な影響を与えることは無いと言えるでしょう。
ただし、不在期間が1週間を超える場合は、水槽照明用のタイマーを活用するのがおすすめです。
決められた時間に照明が点灯・消灯すると、生体たちの体内時計が整い、水草もしっかりと光合成ができるので、丈夫に育てることにつながります。
外出前に確認・準備をするべきこと
ここからは、長期不在の前に確認・準備しておくことを5つご紹介します。
1週間以上家を留守にする場合は、
- 水槽やフィルターの掃除・メンテナンス
- 電源周りの確認
- 機材の動作確認
- 熱帯魚を留守環境に慣れさせておく(餌の種類・回数など)
これらの準備を行っておくと、不在にしている間に起こる可能性のあるトラブルを未然に防ぐことができます。
帰宅した時に、出発前と変わらないアクアリウムを見るためには欠かせない準備ですので、ぜひご一読ください。
水槽、フィルターの掃除
外出前に水槽が汚れた状態で家を空けてしまうと、留守中にさらに水槽内の環境が悪化して、帰宅したら熱帯魚が病気になっていたり死んでいることも珍しくありません。
そのため長期間家を空ける前に、水換えや水槽内のゴミ取り、ろ過機の掃除やろ材交換などを行い、水槽を綺麗な状態にしてから出かけるようにしましょう。
機材のメンテナンス
ヒーターや照明、ポンプなど、特に異常がない場合でも経年劣化して配線が切れかかっていたり、寿命が近くて動作が何となくおかしいと感じたりすることがあれば、交換どきです。
また水槽も経年劣化して、ヒビがあるような場合は少しずつ水漏れを起こしていることもあります。
長期間留守にする場合は、何かあってもすぐに対応することができません。出かける前に使用しているアクアリウム用品に不具合や傷などがないかチェックし、必要なら買い替えましょう。
電源周りの確認
水槽周りは機材が多く、また電源を入れっぱなしにしていることも多いため、コンセント周りにホコリがたまりやすいです。コンセントや電源周りのホコリは火災を引き起こすことがあり、大変危険です。人のいない家で起きた火災は燃え広がり、近隣の人が気付いたときにはもう手遅れということもあります。
普段のお掃除から気を付けるべき点ですが、長期間家を留守にするのであれば、コンセント周りもしっかりと掃除しておきましょう。
機材の動作確認
水槽の周りで使用している機材の動作確認を行いましょう。
普段から使用しているフィルターやヒーター・クーラーなどの動作確認はもちろんですが、留守中にフードタイマーや自動給水器を使用する場合は、事前に一度使用してみることをおすすめします。
餌や水がちゃんと出てきているか、間隔や量は問題ないかなどを自分の目で確認し、調整しておくことが大切です。
餌の量や種類を調整する
1週間以上家を空けることが事前にわかっているのであれば、前々から餌の量や種類を留守中のものに変えて少しずつ慣れさせておきましょう。
お留守番フードなどの特殊な餌を使用する場合、急に餌を変えると食べないことがありますので事前に食いつきを確認しておきます。
また、留守中は頻繁に餌やりができませんので、少しずつ餌をやる間隔を空けていき、数日に一回でも問題ないよう慣らしておくと安心です。
ただし、体調が悪かったり老魚や稚魚の場合は、餌を変更すると弱ってしまうことがあるので様子を見ながら調整していきましょう。状況に応じてフードタイマーの設定を変えるなど柔軟な対応を心がけてください。
一か月以上の長期で留守にする場合
1ヶ月以上家を空ける場合は、信頼できる方に定期的な水槽のチェックと管理をしてもらうのがおすすめです。
熱帯魚の世話に慣れた家族や友人、ペットシッターなどを頼って、水質の悪化や水量の減少をできる限り防ぎましょう。
また、長期に渡る不在の場合は、照明を点けず遮光して夜の状態を作り出し、生体活動を抑制して水質を保つという方法もあります。
この場合、数日に一度はフードタイマーを使って少量の餌を与えることをおすすめします。
とはいえ、ずっと暗いままでは体調を崩してしまいます。水草などを育成している場合はタイマーを使い、照明を管理しましょう。
まとめ:長期間、留守にするときの水槽管理!旅行などで管理できない場合の対策
今回は長期間家を空ける際の水槽管理についてお話してきました。
健康な魚であれば1週間程度は餌を食べなくても元気に過ごせますが、もし心配な場合や、長期間不在にする場合は、フードタイマーを活用してみましょう。
また水位を保つために、水槽にフタをする、自動給水器で給水することも大切です。特に小型水槽の場合は水位の低下が顕著ですので、しっかり対策をしてください。
外出前にはろ材の様子も確認して、適宜洗浄・交換を行ない、水質悪化を防ぎましょう。
長期間家を留守にする際の、水槽対策の参考になりましたら幸いです。
長期留守にする場合の水槽管理について良くあるご質問
家を留守にするとき、魚の餌はどうしたら良いですか?
留守時の水槽照明はつけたままでも良いですか?
留守時に飼育水が減ることはありますか?
水槽用のフタを閉めることで飼育水の蒸発はかなり防げます。
水槽用ヒーターが露出すると大変危険なため、飼育水を増やして、水槽内の水位を普段よりも高めにしておくと良いです。
長期不在時の水温管理方法とは?
- エアコンを使用する
- 水槽用クーラーを使用する
- 遮光する など
保温機材を使用して管理します。部屋を閉め切るとそれだけで湿気などがこもりやすくなり、普段よりも気温が上昇しやすくなるため暑い季節は危険度が高まります。
水槽に日光があたらないようにするだけでも水温変化は防ぎやすくなるため、カーテンなどでも調節しましょう。
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