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「体の小さな熱帯魚や金魚すくいの金魚は体が弱くて、すぐに死んでしまう」そんな話を聞くことがあります。
確かに魚達は人間よりは短命です。しかし、ちゃんとお世話をしてあげれば思ったよりも長生きをする魚種は多く、小型の熱帯魚で1~2年、メダカで4~5年、金魚や鯉になると10~20年以上生きることもあります。
これだけ長く生きられる魚達のポテンシャルを引き出すには、やはり適切な環境を整えて、愛情をこめてお世話をしてあげることがとても大切です。
今回のコラムでは、魚を長生きさせるためのポイント10選をご紹介します。
せっかくお世話をしてもすぐに死んでしまっては悲しいもの。ここでは長生きの秘訣や心構えを解説しますのでぜひお役立てください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに魚を長生きさせる方法10選を解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
熱帯魚や金魚などの観賞魚の中には意外と長生きな魚種が多く、短くとも1年以上は飼育を楽しむことができます。
長生きさせるには飼育者のお世話の方法や飼育の心構えがとても大切ですので、ポイントを押さえて長期飼育に挑戦してみましょう。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、魚を長生きさせる方法10選を解説します。
魚を長生きさせるには
いきなりメンタル的な話になりますが、魚を長生きさせるということは、それだけ長い期間同じ個体と向き合っていく必要があるということ。元気な時のお世話はもちろん、病気にかかったら治療をしてあげたり、年を取ってきたら年齢に合わせた飼育法に変えたりと、魚の状態に合わせて管理をしていく覚悟が必要です。
そのため、魚を長生きさせたいときは、
- 魚に愛情を持つ
- 魚の特性を知る
- 魚のお世話を最後までする
の3つの心構えを胸に刻んでおくことがとても大切です。
一見無個性に見える魚達にも、それぞれに体色や体型、表情などの微妙な違いがあります。その違いを意識しながら、お世話や観察を続けていくと少しずつ愛情や愛着が深まるでしょう。
またお世話をする上で、その魚の特性を知ることも重要です。品種によって好む環境や餌が異なりますので、適切な環境を整えるためにも飼育予定の魚についてしっかり下調べをしておきましょう。
最後に、長生きした魚とは数十年単位の付き合いになることもあります。飼育の途中で住環境や生活スタイルが変化する可能性も、十分にあり得るでしょう。
そのような時でも、投げ出さず魚に最後まで責任を持つことを心に留めておいてください。
仮に飼育が難しくなったからといって放置して死なせてしまったり、適当な河川に放流したりといったことは絶対にやめましょう。
魚を長生きさせる方法10選
ここからは、魚を長生きさせるポイントを具体的に10個ご紹介します。
数が多いことに不安を感じるかもしれませんが、すべてを同時に実践しなければならないというわけではないのでご安心ください。
まずはできるところから始めて、次第にポイントを増やしていくのが長続きの秘訣です。慣れてくれば習慣になることも多いので、ぜひ負担にならない範囲から始めてみてください。
1:餌は控えめに与える
魚を可愛がるあまり、ついつい餌を与え過ぎてしまっていませんか?
長生きを考えるならば、餌は量を決めて控えめに与えるのが適切です。
というのも、魚の多くは満腹中枢が発達しておらず、あればあるだけ餌を食べ続けてしまうからです。そのため、食べすぎから消化不良や肥満を引き起こして、病気になってしまうことも少なくありません。
また、餌が多いとそこから水中に養分が溶けだして、水の汚れの原因になることも。
餌のパッケージには与える量の目安が書かれていますのでこれを参考に、基本的には1~2分程度で食べきれる量を守るようにしてください。飼育環境によって適切な餌の量が異なりますので、与えてから食べきるまでの時間や様子をよく観察して見ると、ちょうど良い量を見極めやすいです。
健康な成魚であれば、一日おき程度の給餌でも餓死するようなことはなく、むしろ程よく体を休ませられるので健康に飼育しやすくなります。
2:水換えのペースをつかむ
水換えは頻度が多すぎても少なすぎても悪影響になります。魚の健康を守るために欠かせないお世話ですので、しっかりペースを見極めて適切な頻度で行うのが長生きの秘訣です。
適切な水換えのペースは、水槽サイズや飼育している魚種・匹数・ろ過装置のパワーなどによって大きく変わります。
特に水槽立ち上げから間もない時期は水質が安定しづらいので、水質検査薬で硝酸塩などの値を確認して、水換えのタイミングをつかみましょう。
水質が変化するペースを把握できてくれば、自然と水換えの頻度も定まってきます。
3:コケは放置しない
水槽にコケはつきもの。掃除をしてもすぐに生えてくるコケに慣れてしまって、そのまま放置してしまっているという方もいるかもしれません。
しかし、実はコケはその時の水の状態よって生える種類や生え方が変わる、水質のバロメーターという側面があり、ちゃんと確認しないと水質悪化の重要なサインを見逃がしてしまうことも。
また、放っておくことで除去が難しい黒髭コケが繁茂してしまったり、コケで水槽の様子が確認しづらくなって魚達の不調を察知できなかったりといった、トラブルに見舞われる可能性もあります。
コケの除去は手間ですが、定期的にメラミンスポンジやヘラを使ってきれいにすることが大切です。そして一度除去したら、お掃除生体を導入するなどしてコケの繁茂を予防しましょう。
4:混泳相性を考える
実は熱帯魚や観賞魚にも相性があり、混泳できる魚種とできない魚種が存在します。
混泳相性の悪い魚同士を同じ水槽に入れてしまうと、小競り合いやいじめが起きて大きなストレスになってしまうことがありますので、魚種の特性や魚達が泳ぐ様子をよく確認した上で混泳するようにしましょう。
混泳相性が問題になりやすいケースとしては、次の2パターンが考えられます。
- そもそも混泳ができない組み合わせ(大型魚と小型魚、肉食魚、気が強い、縄張り意識が強い など)
- 個体同士の性格が合わない(群れの中で追い回される、つつかれる、餌が食べられない など)
特に、大型魚や肉食魚は単独飼育が推奨されている魚種が多く、混泳できる種類がかなり限られるため、事前に飼育方法をよく確認しておきましょう。
混泳が可能とされている小型魚同士でも、まれに気が強い固体がいてトラブルメーカーになることがあります。
性格は飼育してみないとわからないところがありますので、もし小競り合いが起こってしまったら、隠れ家を増やしたり個体を分けて飼育したりなど、臨機応変に対処することが大切です。
5:水槽の容量には余裕を持たせる
水槽のサイズに合わせて飼育匹数を調整することも、魚を長生きさせる秘訣です。
基本的には魚の体長1cmにつき500ml~1L程度の水量が確保できていれば、快適に飼育ができると言われています。
この基準をメダカなどの小型魚に当てはめると水槽がやや寂しい印象になってしまうかもしれませんが、余裕を持たせていた方が水が汚れづらくのびのび飼育できるので、鑑賞面とは切り離して考えることをおすすめします。
もし水槽を華やかにしたいときは、魚を増やすのではなく水草を増やしたりレイアウトを工夫したりして、鑑賞性を上げるのが良いです。
6:底床掃除は徹底する
水槽の底砂は汚れが溜まりやすく、嫌気性菌といった魚たちの健康を害する細菌の温床になりがちです。
水の透明度が高く一見きれいに見える水槽でも、実は底砂が汚れていて水質が悪化していた、という場合もあるため、『プロホース』などのクリーナーを使ってしっかり掃除をしましょう。
底床掃除は、通常の水換えにも増して水質浄化の効果があるため、定期的に掃除をすることをおすすめします。
7:定期的にろ材のメンテナンスを行う
ろ過フィルターの内部や、ろ材も汚れが溜まりやすい場所の一つです。
水の汚れをこしとるろ材に汚れが溜まると、コケや病原菌の繁殖が活発になって、飼育水の濁りや嫌な臭いの原因にもなります。
ろ過フィルター中やろ材は普段目につかない部分ですので、意識して定期的に状態を確認し、必要に応じて洗浄や交換を行ってください。
ろ材を洗浄するときは硝化バクテリアが流れ出すのを防ぐために、飼育水を使ってすすぎ洗いやもみ洗いをします。
8:水温を安定させる
変温動物である魚は、極端な水温の変化がある環境が大きな負担となります。
特に熱帯魚は、元々一年を通して水温が安定している地域に暮らす魚なので、季節によって水温が変化する日本の環境はとても厳しいものです。
そのため、熱帯魚を長生きさせるならば水槽用ヒーターやクーラーを使用して水温を一定に保ったり、エアコンを使って室温を安定させたりといった対策を必ず行いましょう。
9:水流のよどみを作らない
よどみは、水槽内で水流が届かずに水が滞留する場所のことで、汚れが溜まりやすく魚の健康を害する不快な藻類(シアノバクテリアなど)や雑菌の温床となります。
淀みができる原因は主に、
- レイアウトが水流を妨げている
- ろ過フィルターなどの機材のパワー不足
のどちらかですので、水の流れを確認して水流を改善しましょう。
水槽内に流木や石などを置くときは、見映えだけでなく水の流れを考えながら配置することがとても大切です。水槽のガラス面にぴったり密着するように物を置くと、その影が淀みになってしまいますので、程よい空間を空けることも意識しみてください。
ろ過フィルターは水槽の大きさや水量に応じて機種を選定します。使用を続けていくうちに、少しずつ水流が落ちてしまったときは、内部に汚れが溜まっていないか、ろ材が目詰まりを起こしていないかを確認してください。
大型水槽などで、ろ過フィルターだけでは水流が物足りないと感じるときは、必要に応じて水流ポンプを増設しましょう。
東京アクアガーデンでも、水流の状態は常に確認し、レイアウト調整や水槽管理を行っています。
10:照明時間はしっかり守る
光は魚たちのバイオリズムを整えるのに欠かせない要素です。
水槽用照明は鑑賞性を高めるだけでなく、魚や水草を健康に育成する重要な役割を担いますので、室内水槽では必ず設置しましょう。
照射時間は一日大体8時間程度が目安となります。長すぎるとコケが生えやすくなったり魚たちがうまく休めず疲れてしまったりといった影響が出ますので、タイマーを使ってしっかり管理しましょう。
ただし、日の光を好むメダカの場合は、他の魚よりもたっぷりと13時間ほど照明を当ててあげたほうが健康に育ちやすいです。長めに当てることで繁殖しやすくなるといったメリットもありますので、飼育スタイルに合わせて管理してみてください。
このように、飼育している生体によって最適な照明時間は変わります。まずは、魚の特性をよく調査してから飼育をスタートすることが大切です。
まとめ:魚を長生きさせる方法10選!心構えと飼育のコツで魚を長生きさせよう
今回のコラムでは、飼育下で魚を長生きさせる方法10選をご紹介しました。
適切な飼育を心がけることで、魚の飼育を長く楽しむことができます。
ご紹介した飼育のポイントは、特別な道具や特殊な技術が必要なく、誰でも実践できる方法ばかりです。
定期的な水換えやメンテナンス、餌やりなど基本的なお世話ではありますが、このポイントを丁寧に行うことが長生きの秘訣となります。
ぜひ、魚の特性をよく知り、愛情を持って最後まで飼育することを意識しましょう。
愛情を込めて飼育すれば、魚たちも溢れる魅力できっと応えてくれるはずです。
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