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温和な性格のメダカは、群れで泳ぐことが多い混泳向きの魚です。
しかし、それでもケンカが起こることがあります。特に、ダルマメダカやアルビノメダカのような遊泳力や視力が弱い品種や体格が劣る稚魚など、弱点のある個体は攻撃対象になりやすいです。
メダカの同士のケンカは長期化すると弱い個体がひどく消耗するため見つけ次第、隠れ家を作ったり隔離したりといった対策をしましょう。
ここではメダカ同士の混泳について品種ごとの相性の良し悪しと、ケンカが発生したときの対処法を解説します。
これから別品種を導入する予定の方や飼育容器内で争うメダカが目に付く場合には、ぜひ参考にしてみてください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにメダカ同士の混泳相性とケンカの対処法を解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
基本的に温和で混泳に向いているメダカですが、それでもメダカの中でいつの間にか上下関係ができて、ケンカが発生することがあります。
特に弱点のある個体はターゲットになりやすく、ストレスから体調を崩してしまう可能性もあるため、ケンカを見つけたら適切な対処をすることが大切です。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、メダカ同士の混泳相性とケンカの対処法を解説します。
メダカ同士の混泳について
混泳させやすいとされるメダカ、それも同じメダカ同士ならば、混泳に失敗することは無いように思われますが、実はそうとも限りません。
メダカ同士でも品種や体格の違いによって相性の良し悪しがあるからです。
ここでは、メダカ同士の混泳と品種ごとの相性について解説します。
基本は混泳OK!
結論からいうと、基本的にメダカ同士の混泳は問題ありません。
むしろ群れで暮らす習性のあるメダカは、単体飼育よりも複数で飼育した方がストレスが少なく落ち着きやすいです。ケンカが頻発して困る、というようなことは滅多にないでしょう。
しかし、これはメダカの中でも同じ品種、もしくは同じような体型の品種同士の話。
品種改良によって特徴的な体型をしている品種と原種に近い品種のように、体型や遊泳力などに大きな差がある個体同士を混泳させると、ケンカが発生することがあります。
混泳をするならば、同じような体型のメダカ同士を選ぶと、上手くいきやすいです。
品種によっては混泳に向かない?!
品種改良によって特徴的な見た目をしているメダカは、他の品種との混泳にはあまり向きません。
特に以下の3種については注意が必要です。
- ダルマメダカ:泳ぎが苦手で低水温に弱い
- 出目メダカ:目が傷つきやすい
- アルビノメダカ:視力が弱い
ダルマメダカやアルビノメダカは、餌まで泳いでいったり、餌を見つけたりするのが苦手で、餌が行き渡らないことがあります。
出目メダカの場合は、ちょっとした小競り合いでも張り出した目が傷ついてしまうため混泳には要注意です。
これらの品種は、原種のクロメダカを代表とする通常体型のものと混泳させると、遊泳力に差が出てトラブルになりやすいです。弱点があるといじめられてしまうこともあるため、混泳は避けたほうが良いでしょう。
なお、同種ならば問題ありませんので、同じ品種・体格のメダカと混泳することをおすすめします。
メダカのケンカ対処法
品種同士の相性を考慮しても、混泳をしていると小競り合いが起こることがあります。
体型を揃えていても、背曲がりやヒレの欠損などの疾患があったり、他と比べて成長速度が遅く体が小さかったりすると”弱い個体”とみなされて、攻撃対象になってしまうことがあるからです。
温和なメダカでも水槽の中で上下関係が発生します。観察していて、他のメダカから追い回されたり餌を食べられなかったりなどしている個体がいたら、早急に対策をしてあげましょう。
相性が悪いメダカの対処法
水槽の中で小競り合いが発生している場合は、まず以下の2つの対策を試してみてください。
- 飼育環境やレイアウトを見直す
- 餌の頻度を見直す
メダカがケンカする頻度を下げたり、弱い個体に餌が行き渡りやすくなったりするおすすめの方法です。
飼育環境やレイアウトを見直す
飼育環境やレイアウトを見直すことで、ケンカやいじめの抑制につながります。
例えば、水草や流木・石などの隠れ家を増やすと追いかけられた際に逃げ込めますし、隠れ家が視界を遮ることでケンカの頻度を下げることが可能です。
とくに水草のホテイソウがおすすめで、水面から底まで広がる根が立体的な隠れ家として機能します。
また、メダカは縄張りを作ることがあるため、レイアウトを変えたり、新しくしたりすることで一時的に縄張りを崩して平等な状態に戻すことが可能です。
また、一見関係ないように思えますが、水質をきれいに保つことも効果的です。
飼育環境が悪いと体力が少ない、もしくは体型に異常がある弱い個体が真っ先に影響を受けてしまうからです。元々ハンデのある個体が更に弱ってしまうと、力関係がさらに悪化することも考えられます。
レイアウトを見直すのと同時に、水換えや掃除をして、飼育環境を整えてあげましょう。
餌の頻度を見直す
いじめられている個体にも餌を行き渡らせるために、餌の頻度や与え方を見直してみましょう。
弱い個体は、餌を食べようとしても追い払われたり、委縮して食べに来れなかったりすることが多いです。しかし、餌が少ないと成長速度が遅くなり力の差は更に開いていきますので、みなに平等に餌が行き渡るように工夫をします。
1回の量を増やしてしまうと食べ残してしまう可能性があるので、1回の餌の量を少なく、回数を増やしてみるのがおすすめです。
例えば1日1回与えている場合は、1回の量を減らして1日2回にします。
また、餌を与えるときは1ヶ所にまとめて投入するのではなく、2~3ヶ所から少しずつ落としてあげると全体に行き渡りやすくなります。
ケンカやいじめが無くならない場合は隔離しよう
ケンカの対処法を実践しても解決しない場合は、隔離を検討してください。
メダカも生き物ですので、気性の荒い個体はいます。どうしても混泳が上手くいかない場合は、いじめられている個体を別の飼育容器に移して強制的に距離を離すのが良いです。
隔離先で個別飼育することでストレスが無くなりますし、十分に餌を食べられれば体格が良くなって、再び元の水槽で混泳できるようになることもあります。
また、弱い個体を隔離した結果、今度は別のメダカがターゲットにされて小競り合いが繰り返されるような場合は、反対にいじめている方のメダカを隔離すると、水槽全体が落ち着くようなケースもあります。
水槽全体の力関係を見ながら、適切な対処をしましょう。
メダカの親魚と稚魚・幼魚との混泳
ここからは、メダカの親魚と稚魚・幼魚の混泳について解説します。
品種が同じでも、サイズが大きく違えばトラブルにつながります。稚魚や幼魚が親魚の口に入る大きさであれば、共食いにつながることもあるため要注意です。
体長差のあるメダカは隔離しよう!
成魚の体長の半分以下の個体は、混泳させると食べられる可能性がありますので隔離して飼育しましょう。
体長をそろえて飼育すると良いですが、あまり細かく分けると飼育容器が増えますので稚魚・幼魚・成魚の3段階で問題ありません。
稚魚と幼魚は生まれた時期や個体差で成長速度に差がでるため、体長差が出てきたら分けて飼育すると安全です。
隔離する場合は、小さな飼育容器を複数用意するのがおすすめですが、容器ごとの水換えや掃除が手間であれば1つの容器を仕切って分けるのも1つの手です。仕切って飼育することを前提に作られた飼育容器もありますので、必要に応じて活用してみてください。
広い容器なら生存率UP
隔離せずに飼育したい場合はできるだけ広い容器で飼育すると、子メダカの生存率が上がります。広ければそもそもメダカ同士が接触する機会を減らすことができますし、隠れ家を多く入れてあげられるからです。
この時、飼育容器は水深よりも広さを優先するのがポイントです。
メダカは表層~上層を中心に泳ぎますので、深さがあっても結局は水面付近にメダカが集中してしまいます。メダカを散らすならば浅く広くを意識しましょう。
また、広い飼育容器は水面から酸素が供給されやすかったり、底まで見渡せるのでメダカの状態を確認しやすかったりなど、子メダカを育てる上でのメリットが豊富な点も見逃せません。
ただし広い飼育容器で飼っても、体長差がある場合の共食いは完全には防げないことを覚悟してください。生存率を高めて成魚に育つ数を増やしたい場合は、体長ごとに分けて飼育する方法が最適です。
まとめ:メダカ同士の混泳とケンカについて!相性が悪いメダカの対処法
今回はメダカ同士の混泳について品種ごとの相性の良し悪しと、ケンカが発生したときの対処法をご紹介しました。
メダカは温和で混泳向きの魚ですが、品種や体長差によってケンカやいじめが起こることがあります。
小競り合いが起きている際は、
- 水草や流木などを導入して隠れ家を増やす
- 餌やりの頻度を高めて弱い個体まで行き渡りやすくする
- 親魚と稚魚や成魚を混泳させるなら広い容器にする
といった対策を取ると関係の改善に効果が期待できますが、どうしてもケンカが収まらない場合は隔離して飼育することも検討しましょう。
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