メダカの飼い方
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夏の水換え方法!メダカ・金魚・熱帯魚など生体ごとの水換えポイント

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は水温の上昇とともに水質の悪化が早まることから、水換えの頻度が増える季節です。
特に水槽用クーラーを使用していない、メダカや金魚の水槽や屋外のビオトープでは、水換えや足し水を適切に行うことで水温や水質をコントールして、魚たちの健康を守ります。

そんな夏の水換えと普段の水換えでは、具体的にどのような違いに気を付けたらよいのでしょうか
また、夏の水換えの頻度や、飼育している魚の種類や水槽スタイルによって変えるべきポイントなど、暑い季節ならではの疑問が出てくることもあるでしょう。

そこで今回のコラムでは、メダカ・金魚・熱帯魚などの飼育生体や飼育スタイルに合わせた夏の水換え方法を解説します。
本格的な夏を迎える前に、適切な水換え法をマスターしましょう。

プロアクアリストたちの意見をもとにメダカ・金魚・熱帯魚の夏の水換えポイントを解説


このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

水質の悪化が進む夏は、普段以上に水換えによる水質管理が重要となります。
生体に合わせた水換え法を実践して、暑い夏を乗り切りましょう。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、メダカ・金魚・熱帯魚の夏の水換えポイントを解説します。

夏に水換え頻度が上がる理由


夏は他の季節に比べて水質が悪化しやすく、水換えの頻度が上がりがち
その大きな理由として挙げられるのが以下の2点です。

  • 高水温で酸欠が起きてバクテリアの活性が落ちる
  • 生き物の活性が高く、餌やフンなどの有機的な汚れが発生しやすい

まず、水温が上がると水中の溶存酸素量が低下します。すると酸素を好む水をきれいにしてくれるバクテリアの活動量が落ちて、生物ろ過の効率が悪くなるのです。
また、夏は魚たちが活発で餌をよく食べるため、フンや餌の食べ残しの量が増えるというのも、水質悪化の原因となります。

このような環境で水質を維持するには、普段のメンテナンス頻度では追いつけないため、水換えの頻度を増やして水質や水温をコントロールしましょう。

夏の水換え方法


ここからは、飼育している魚や飼育環境に合わせた夏の水換え方法をご紹介します。

生き物や飼育環境によって水の汚れやすさは異なります
水を汚しやすい生き物や水槽用機材の少ない環境では、水質管理における水換えの比重が高くなりますので、しっかり頻度を見極めて適切にメンテナンスを行いましょう。

メダカの場合


元々日本にも広く生息しているメダカは、四季の移ろいや気温の変化に対する適応力の高さがあります。

とはいえ、近年の猛暑はメダカにも負担を掛けるほど激しいものですので、高水温や水質の変化をやわらげる対策が必須です。

夏・メダカ水槽の水換え方法

水温変化に強いメダカを飼育する水槽では、水槽用クーラーを設置せずに冷却ファンや室温の調整で水温を管理しているケースが一般的です。

このような場合、例え室内であってもエアコンを切ってしまうと水温が30℃を超えてしまうことも少なくないため、水換えの頻度を増やして水質の悪化を抑えましょう

とはいえ、一度に大量に換水すると水質が急変してメダカに負担を掛けてしまいますので、換水量は少なく回数を増やして対応します。
毎日〜2日に1回、全体の1/5程度の水量を換水するのが目安です。

水換えは水中に酸素を供給できる上に水温を下げる効果も期待できるため、夏に積極的に行いたいメンテナンスです。

ビオトープは足し水をしよう

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植物が豊富な屋外のビオトープでは、植物が光合成をする際に水中の硝酸塩を吸収して浄化してくれるため、夏でも室内水槽のような水換えは必要ありません
基本的には毎日決まった時間に足し水をするだけで、環境の維持が可能です。

ただし、植物の能力を超えるほどの汚れが発生すると水質が急激に悪化することがありますので、餌を与えすぎないように意識して、自然の浄化作用で維持できる環境づくりを心掛けましょう。

金魚の場合


メダカと同じく金魚も日本の環境に慣れていることから、夏の暑さにも耐性があります。

しかし、だからこそ高水温対策が後手に回ってしまいやすいところがあるため、しっかり水温を確認しながら水換えを増やすといった対応を行いましょう。

夏は水換えと底床掃除を徹底しよう

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大食漢でフンが多い金魚は、鑑賞魚の中でも特に水を汚しやすいです。
水温の高い夏場は油断をするとあっという間に水質が悪化してしまうため、こまめな水換えを意識してください。

また、高水温下で水質が悪化するとエロモナス菌などの病原菌が活性化して、ストレスで弱っている金魚が病気になりやすくなります。
病気を引き起こす菌やバクテリアは底砂に潜んでいることが多いので、しっかり掃除をして底砂を清潔に保ち病気を予防しましょう。

水換えの時に、底砂クリーナーを使って砂の中の汚れを水と一緒に吸い出すとスムーズです。

給餌量に合わせて水換え頻度を調整しよう

金魚飼育における水換えの頻度は、金魚の個体数や給餌量に合わせて変更するのがおすすめです。

水温が高い夏は金魚の活性が高く餌食いが良いので、餌の量を増やして増体させようと考える方も多いでしょう。
餌を増やすと当然ながらフンの量も増えるため、餌量の増加に伴い水換えや底砂掃除の頻度も増やして、水質の悪化に対処する必要があります。

水槽の大きさに対して金魚の飼育数が多めの場合も、同様に水が汚れやすいためこまめなメンテナンスが必須です。
特に金魚の屋外飼育の場合は、室内よりもさらに水温が上がりやすくなるため、足し水をして飼育水を維持しましょう。

熱帯魚・海水魚の場合


水温の変化に弱く一年を通して一定に保つ必要がある熱帯魚や海水魚を飼育している水槽では、水槽用クーラーや冷却ファンを設置したり、エアコンで室温管理をしたりといった水温を維持する対策をしていることでしょう。
この場合は、季節に応じて水換えの頻度などを変える必要は基本的にありません

ただし、夏はコケが繁茂といったトラブルが発生しやすくなるため、状況に応じてメンテナンスの頻度を見直すなどの対策が必要になることがあります。

水槽用クーラーを使用している水槽は通年で水換え頻度を変えない

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水槽用クーラーを使用している水槽では、夏だからといって無理に水換え頻度を変える必要はありません

水槽用クーラーを設置する水槽で飼育する熱帯魚や海水魚、水草やサンゴなどは変化に敏感で繊細な品種が多く、水換えの頻度を変えるだけでもバランスが変わって調子を崩してしまう危険があります。

このことから熱帯魚水槽や海水魚水槽、水草水槽は、季節によって飼育の仕方を変えるのではなく、機材を使って通年で水温を一定に保つのがベストです。

コケが増えたら対策しよう

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水槽用クーラーを設置している水槽でも夏に注意しなければならないのが、強い日差しの影響です。
日照時間が延びて水槽に日が当たる時間が増えると、コケが繁茂しやすくなります

水槽内にコケが増えてきたら、水換えのタイミングでメラミンスポンジスクレーパーを使って掃除をしましょう。
コケは時間が経つと固着して落としづらくなっていきますので、日頃からマグネットクリーナーを使ってこまめにコケ掃除をしておくと、メンテナンスが楽になります。

また、掃除をしてもすぐにコケが繁茂してしまう時は、コケを食べてくれるお掃除生体の導入が有効です。
可能ならば水槽の設置場所を変更したりカーテンで日差しを遮ると、よりコケの発生を抑制できます。

夏の水換えでも水温合わせは必要?


水換えでは、水槽の飼育水と新しい水の水温差をなくすために水温合わせを行います。
特には水道水の温度がかなり低く、そのまま水槽に注ぐと水温が急低下して生き物がショックを起こしてしまう危険があるため、念入りな水温合わせを行うのが一般的です。

では、夏にも同様に水温合わせが必要なのでしょうか
結論から言うと、夏は冬ほど念入りに水温を合わせる必要はありません

地域や水道水の水源によって異なりますが、関東地方の夏の水道水はおおよそ28~30℃程度であることが多く、水槽の平均的な水温25~28℃よりもやや高め。
水中の生き物やバクテリアは水温の低下には敏感に反応しますが水温の上昇には比較的寛容で、水換えの時に+2℃程度上がったところで影響はほとんどないと考えられます。

ちなみに屋外飼育の場合は、水道水を汲み置きして飼育容器の近くに置いておけば、カルキ抜きと同時に水温合わせができて簡単です。

水換えの基本ペースは水量と飼育数によって異なる


水換えの基準となるペースは水量に合わせて決定するのが一般的です。

水槽は、水量が多いほど汚れが溜まりづらい(硝酸塩などの濃度が濃くなりにくい)ことから、水量に余裕があればそれだけメンテナンスの回数を少なく抑えることができると考えられます。

さらに飼育匹数とのバランスも重要で、生体に対して水量が多ければ多いほど水が汚れにくくなり、水質が安定しやすくなります。
ネオンテトラ1匹に対して1L”といような匹数と水量の目安があるのはこのためです。

そして、水量に余裕があって普段からバランスが整っている水槽は夏になっても、大きな影響を受けずに維持できます
一方30cm以下の水量が控えめの小型水槽は、気温の上昇による影響を受けやすいことから、夏はより水質に気を付けながら水換えの頻度を決定していく必要があるでしょう。

まとめ:夏の水換え方法!メダカ・金魚・熱帯魚など生体ごとの水換えポイント


夏の水槽は水温の上昇が問題になりやすいです。
飼育水が高温になると酸欠や水質悪化、悪臭といったトラブルが起こるため、水換えの頻度を増やして環境を整えましょう

夏の水換えは、メダカ・金魚・熱帯魚などの飼育生体によって気を付けたいポイントが異なります

メダカ飼育ではこまめな水換えを心掛けて水温の上昇を抑え、水中に酸素を供給してください。

金魚の場合は水換えと一緒に、汚れや病原菌の温床となる底床の掃除を徹底して行い、清潔な環境を維持することが大切です。

水槽用クーラーやエアコンを使って水温を維持している熱帯魚や海水魚の水槽は、水換えの頻度は変えずにいつも通りのお世話を心がけます

もしいつも以上にコケが生える場合には、お掃除生体の導入もおすすめです。

水量が多ければ多いほど水槽内に余分な養分が溜まる余裕があるため、夏の水換え頻度も減らすことができます
30㎝程度の小型水槽では水温変化・水質悪化が速いため、よりこまめな水換えを意識して暑い夏を乗り切りましょう。

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執筆者 Hara.kazu

子どもの頃から魚や昆虫を飼育し、アクアリウム歴は約30年になります。
グッピーやプラティ、ネオンテトラなどの入門魚飼育から始まり、シクリッドのブリーディングなどを経て、最近ではアクアテラリウムのレイアウトを楽しんでいます。

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