辰年におすすめの魚種10選！ドラゴンのように美しい熱帯魚・観賞魚

2024年の干支は辰です。

辰（龍）は強く神聖な生き物と伝わることから、辰年は干支の中でも特に強い運気を持つとされています。
そして、日本では龍は水を司る水神の側面を持つ、水の象徴としても有名です。

水といえばアクアリウムということで、実は自宅で飼育できる生き物の中にも龍と縁のある魚がいます。
新しい年の始まりには、その年の干支にちなんだアイテムを飾って縁起を担ぐ風習がありますが、今年は辰年、龍にまつわる観賞魚を水槽に入れて一年の健勝を願うというのはいかがでしょうか。

そこで今回は、辰年におすすめの熱帯魚をご紹介します。
龍に関わりがある魚を中心に縁起の良い生き物を厳選しましたので、ぜひ参考にしてみてください。

プロアクアリストたちの意見をもとに辰年におすすめのドラゴンにまつわる魚種10選を解説

このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

龍は水と縁の深い生き物。そのため水辺に生息する魚達はしばしば龍に例えられます。
逸話や見た目が荘厳な魚達を大切に飼育すれば、良縁を運んでくれることもあるかもしれません。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、辰年におすすめのドラゴンにまつわる魚種10選を解説します。

辰年におすすめの魚種10選

さっそく、辰年におすすめの縁起の良い魚種10選をご紹介します。
淡水の小型魚～大型魚、海水魚まで様々な種類の魚を選びましたので、ご自宅の水槽に合った魚を選んでみてください。

アロワナ

龍魚と表記されることもあるアロワナ。
品種にもよりますが最大で1m程まで成長する大きな体に、金や赤、黒の鱗、悠々とした泳ぎなどはまさに龍を思わせる風貌です。

実際、アジア圏では縁起の良い魚とされており、富裕層を中心に高い人気を誇ります。黄色と黒の縞模様で虎のような見た目のダトニオとセットで飼育されることが多いです。

飼育するには専用の大型水槽が必要となるなど玄人向けの魚ではありますが、コストと手間をかけても飼育をしてみたいと思わせる魅力を持つアロワナは、アクアリストの憧れでもあります。

錦鯉

紅白模様や黄金色の体色を持つ錦鯉は、古来から縁起の良い魚として知られています。
また、「鯉が滝を登って龍になった」という伝説が由来の、登竜門という言葉にも登場するとおり龍とは何かと縁のある魚です。

錦鯉は公園や神社の大きな池で飼育で飼育されている魚、というイメージがありますが、最近は飼育設備の進化により水槽で飼育されることも増えてきました。
横見ができる水槽で飼育するならば、体の側面に模様が入る品種を選ぶのがおすすめで、鱗が金色や銀色に輝く銀鱗は水槽内でも特に美しく見えるでしょう。

水槽用LEDとの相性もよく、水槽内でより輝くのでおすすめです。

ポリプテルス

ポリプテルスはアフリカに生息する古代魚です。

底生性の魚ですが、大きな口、細長い体型、背びれの形がまるで龍を彷彿とさせます。アロワナは東洋の龍のイメージですが、こちらは西洋のドラゴンといった風貌です。

ポリプテルスは、下顎系と上顎系の2つのタイプに分けられ、下顎、上顎どちらが出ているかで印象が変わってきます。
龍のように見えるものはどちらかと言えば、下顎系に多くみられるのではないでしょうか。

またサイズもさまざまで、小型種であれば最大でも40cmほど、60～90cm水槽でも飼育できます。アロワナと比べると飼育のハードルも低いのも嬉しいです。

ほかの大型魚との混泳もうまくいきやすいので、アロワナなどの混泳相手としてもおすすめします。

ベタ ドラゴン系

品種改良が盛んなベタにはたくさんの品種が存在しますが、辰年に絡めて飼育を始めるならば、ドラゴン系と呼ばれる系統のベタがおすすめです。
ドラゴン系のベタは、鱗全体にメタリックな輝きを持つ品種で、龍のように荘厳でゴージャスに見えることから名づけられました。

ベタは美しく可憐な印象が強い個体が多いですが、ドラゴン系は格好良い観賞魚として人気があります。
赤、青、黄、黒とベースのカラーリングによって印象が異なるので、ぜひお気に入りの個体を探してみてください。

ドラゴンスケールらんちゅう

ドラゴンスケールらんちゅうは、金属質な輝きを放つ大きな鱗が特徴の金魚です。

ドラゴンスケールとは大きさの異なる鱗が連なる乱鱗に光沢が加わる形質のことで、他の品種に比べて鱗がかなり際立ちます。その姿は龍に例えられるほどで、独特の美しさは水槽でもぴか一の存在感を放つことでしょう。

比較的新しい品種で流通量はそれほど多くありませんが、鱗の出方には個体差があるので、可能ならばお気に入りの個体を探してみることをおすすめします。

ちなみに、ドラゴンスケールの形質を持つ金魚はランチュウ以外にも、オランダ獅子頭や琉金などで作出されています。
これからもどんどん増えていくであろうドラゴンスケールにも注目です。

アルビノレインボーシャーク

アルビノレインボーシャークは乳白色～金がかった体色にヒレやエラ付近が朱色という、明るい紅白の体色を持つ祝いの場にぴったりの熱帯魚です。
鯉の仲間に分類される魚で基本的に丈夫、寿命も10年ほどと長めなので、健康長寿を願って飼育するのにも向いています。

体長は最大で15cm程ですが、気性が荒く特に同種間では激しい喧嘩を起こしやすいため、中型魚メインの大型水槽で他種と混泳するか、単独飼育がおすすめです。

単独なら45cm程の水槽から飼育ができます。
混泳魚がいる場合は、必ず隠れ家を設置してあげましょう。

丈夫な魚ですが、環境の変化に弱い面があるため導入直後はやや注意が必要です。なるべく落ち着ける環境を作ってあげると長期飼育に繋がりやすくなります。

ブラックライン・パイプフィッシュ

ブラックライン・パイプフィッシュは、タツノオトシゴの仲間である淡水性のヨウジウオです。
細長い体に尖った口先と、要所要所にタツノオトシゴと似た雰囲気が見られます。

餌は基本的にブラインシュリンプなどの生餌しか口にしないため、飼育難易度は高めですが、淡水で飼育できるのでタツノオトシゴよりはハードルが低いと言えるでしょう。
水質などにはある程度寛容なため、餌さえ用意できれば飼育自体はそれほど難しくありません。

龍にまつわる生き物は格好良いものが多いのですが、ブラックライン・パイプフィッシュはどちらかといえば可愛らしいイメージの魚です。ヨウジウオ独特のゆったりとした泳ぎは見ていて飽きませんし、小さな胸鰭をパタパタとしている姿はとてもユーモラス。

デフォルメされたポップな龍に近い印象なので、明るい水槽におすすめです。

ゴールデンバルブ

小型の鯉の仲間に分類されるゴールデンバルブは、名前の通り黄金に輝く体色が華やかな熱帯魚です。
グリーンバルブの改良品種とされていますが、実は詳しいことは判明していません。

適応できる水質が広く温和で混泳もしやすいので、初心者の方でも飼育がしやすいです。
また、スネールやプラナリアを捕食するクリーナー生体としての一面もあるので、色どりと実用性を兼ね備えた貴重な存在として、様々な水槽に導入されています。

アケボノハゼ

白いベースに赤から紫色の美しいグラデーションが美しい、アケボノハゼは小型の海水ハゼの仲間です。
その色合いから夜明けを意味する曙の名を冠しており、まさに年が明けた新年にピッタリ。どことなく龍を連想させる細長いシルエットも魅力です。

アケボノハゼは海水魚の中でも比較的丈夫で、飼育がしやすい魚としても知られています。体長は最大で8cmほですが、中層をホバリングするのでできれば60cm水槽を用意しましょう。

環境に慣れるまでは臆病ですが、一度落ち着けば水槽前面にもよく出てきてくれるようになります。

同サイズの魚であれば混泳も可能ですが、ハタタテハゼやシコンハタタテハゼなど同じグループの魚種は避けてください。

ドラゴンフィッシュ

中南米の汽水域に生息するドラゴンフィッシュは、ドラゴンの名前を持つことから辰年の縁起を担ぐのにぴったりの魚です。

有明海のエイリアンとして有名なワラスボに近い品種で、分類としてはハゼの仲間になりますが、その風貌は独特でかなり厳つい顔立ちをしています。
背中の端まで続く長い背びれもまさに龍といった出で立ちです。

しかし、見た目によらず性格は温和で他の魚を襲うようなことはありません。野生では砂の中の微生物を食べるプランクトンイーターで、水槽の中でも砂を口に含んでもごもごしている姿を目にすることができます。

飼育する場合は、汽水にコリドラスなどの飼育に使う柔らかい砂を敷いた環境を用意してあげましょう。
純淡水で流通していることもありますが、長期的に飼育するならば汽水は必須です。

また、餌は冷凍赤虫を中心に、人工餌にも慣らしていくのがおすすめです。

まとめ：辰年におすすめの魚種10選！ドラゴンのように美しい熱帯魚・観賞魚

辰年におすすめの魚を10種類ご紹介しました。

龍は干支の中でも縁起の良いものとされており、その逸話の効果もあってか、アジア圏ではアロワナを中心に龍にまつわる魚は良縁を招くものとして人気があります。

今回ご紹介した魚は、まさにドラゴン！と言った風貌の魚から、縁起の良い色彩や名前を持つものまで様々ですが、どれも新年にぴったりの品種ばかりです。
何か新しいことにチャレンジしてみたいとお考えの方は、この機会にぜひ縁起の良い魚の飼育を始めてみてはいかがでしょうか。