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魚の飼育と植物の育成が同時に楽しめる新しいレイアウトスタイルのアクアテラリウムでは、たくさんの植物を育成するため、このスタイルと相性の良い水生生物を選ぶことが景観を維持する上で重要です。
ネオンテトラやグラミーなどの熱帯魚が良くおすすめされますが、実はメダカや金魚などの観賞魚もアクアテラリウムで飼育することができます。
アクアテラリウムは水深が浅く、隠れ家となる水草も豊富なためメダカとの相性が抜群で、水草の種類や管理方法に気をつかえば、金魚を飼育することも可能です。
今回は話題沸騰中のアクアテラリウムでメダカや金魚を飼育する方法や、レイアウトのポイントなどについて解説をしていきます。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにアクアテラリウムでメダカや金魚を飼育する方法を解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
アクアテラリウムといえばネオンテトラなどの熱帯魚が泳ぐイメージが強いですが、実はメダカや金魚も飼育することができます。
水草と相性が抜群のメダカは問題なく水槽に溶け込むことができますし、水草を食べてしまう金魚も、植物の種類に気を付ければアクアテラリウムを素敵に彩ってくれることでしょう。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、アクアテラリウムでメダカや金魚を飼育する方法を解説します。
アクアテラリウムとは
まずは、簡単にアクアテラリウムについて触れておきましょう。
アクアテラリウムとは、水槽で水生生物を飼育する『アクアリウム』と、水槽の中に土を敷いて陸地を作り植物を育成する『テラリウム』を掛け合わせた育成スタイルです。
水槽の中に傾斜をつけて水中から陸地を作り、主に魚と水草、水辺に生える植物やコケなどをそれぞれの場所に配置します。
やや複雑なレイアウトではありますが、自然をそのまま切り取ったような雄大な景観を水槽で再現できるとても魅力的な育成方法です。
アクアテラリウムにおすすめの生き物
アクアテラリウムで飼育できる水生生物には、大きな縛りがあるわけではありません。
水草を育成する水温や水質で飼育できるものならば、基本的にはなんでも飼育することができます。
ただ、あまり大きな魚だとスペースが圧迫されて窮屈になってしまいますので、余裕を持てる小型魚がおすすめです。
また、水草の中でも良く映えて目立つ色の魚だと、水槽を明るく彩るポイントになります。
これらの条件を考慮すると、ネオンテトラやプラティー、グッピーなどの小型熱帯魚の他に、メダカや金魚が候補に挙がります。
メダカは素朴な魚ですが、水草との相性が良く自然な風合いを出すのに最適です。最近では熱帯魚顔負けのカラフルな改良メダカもいますので、彩りを求める場合は検討してみると良いでしょう。
金魚は赤や黒、白の体が水草の中でひときわ目を引きます。上から覗き込む上見の姿も美しい魚ですので、上からも鑑賞することがあるアクアテラリウムとも相性が良いです。
メダカをアクアテラリウムで飼育する!
メダカは丈夫で水質や環境にあまりうるさくないため、水草の育成に重きを置いた水槽でも問題なく飼育することができます。
ここではアクアテラリウムでメダカを飼育する方法ということで、
- メダカとアクアテラリウムの相性
- 繁殖させたい場合
- グリーンウォーター飼育
こちらの3つの観点から解説をしていきます。
メダカとアクアテラリウムの相性は抜群!
結論から申しますと、メダカとアクアテラリウムは非常に相性が良いです。
自然界のメダカは水深が浅く水流は弱め、隠れ家となる水草が豊富な水域に生息していますが、アクアテラリウムであればその条件をすべて整えることができます。
また、アクアテラリウムでは底面フィルターや外部フィルターを使用することが多いのですが、水流を弱めに調節できればどちらのフィルターでも問題ありません。
底面フィルターであればもともと水流は弱いですし、外部フィルターを使う場合はフローパイプを取り付ければ水の流れをゆるやかにすることができます。
繁殖させたい場合はこまめにチェックしよう
メダカはアクアテラリウムとの相性は良いのですが、繁殖させたい場合は注意が必要です。
アクアテラリウムは陸地を作るために流木や石を組み合わせたり、水草を植えるなど、入り組んだレイアウトをすることが多いのですが、この中でメダカが卵を産んでしまうと見付けることが難しく、知らぬ間に親魚に食べられてしまったり、餓死する可能性が高くなってしまいます。
そのため、アクアテラリウムでメダカを繁殖させたい場合は卵や稚魚を別の水槽で管理する必要があります。
メダカの様子を毎日注意深く観察して、抱卵しているメダカがいれば一時的に隔離してやりましょう。
グリーンウォーター飼育はできない
メダカの稚魚を飼育するには、植物性プランクトンが豊富なグリーンウォーターが最適です。
しかし、アクアテラリウムでは植物性プランクトンを維持するための養分が水草や底砂によって浄化されてしまうため、グリーンウォーターを保つことができません。
緑色に濁った水は見栄えも良くないので、その点からもアクアテラリウムではグリーンウォーターを活用するのは難しいでしょう。
しかし、稚魚の育成にはグリーンウォーター飼育が望ましいので、メダカの繁殖を目指す場合はやはり、卵や稚魚を一時的に別の水槽で育てることをおすすめします。
稚魚の育成に最適なグリーンウォーターの作り方については以下の記事で詳しく解説しています。
金魚をアクアテラリウムで飼育する!
金魚はアクアテラリウムに入れることができますが、安定して飼育するには少し工夫が必要です。
メダカと同様、飼育環境としては申し分ありませんが、金魚は底砂をつつく習性があること、水草をかじってしまうことなどから、そこをカバーする対策が求められるからです。
ここからは金魚をアクアテラリウムで飼育する方法について、
- おすすめの金魚の体型
- 適した底砂
- おすすめの水草
- 底砂掃除の重要性
こちらの4つの観点から解説をしていきます。
丸い体型の金魚がおすすめ
金魚にはたくさんの種類がいますが、アクアテラリウムに入れるならば、ランチュウや琉金などの丸い体型の金魚がおすすめです。
金魚すくいなどでよく見かけるのは、和金体型と呼ばれる流線型をした金魚たちですが、これらの金魚は動きが素早く、底砂を掘り返してしまうため、アクアテラリウムにはあまり向いていません。
一方で、丸い体型の金魚は泳ぎがゆったりとしていて、和金体型に比べれば底砂を掘り返す動作も控えめです。また、どちらかといえば浅い水深を好むことも、アクアテラリウムと相性の良い理由となります。
しかし、それでも底砂をつついて水草を掘り返してしまう可能性はあるため、後述しますが、水草はできるだけ活着させたものを使用すると、レイアウトが乱されず安定します。
ソイルをやめて砂利を使おう
まずは底砂についてです。
アクアテラリウムで定番の底砂はソイルですが、金魚は底砂をつつく習性があることからソイルを使うとすぐに崩れてしまいます。そこで、金魚を飼育する場合は底砂を砂利に変更してレイアウトを組みましょう。 砂利の中でも特におすすめなのが細目の大磯砂です。
ソイルを使わない分水草の栄養不足が懸念されますが、金魚自体がフンをたくさんするお魚のため、フンによって水草の育成に必要な栄養を補うことができます。
つまり大抵の水草は、金魚と共存させれば肥料を添加しなくても育てることが可能です。
硬い葉の水草を活着させてレイアウトしよう
金魚は水草を食べてしまう魚で、特に柔らかい葉をもつ水草は食べられたりかじられたりしてしまうことが多いです。
そのためアクアテラリウムで金魚と水草を育てるのであれば、葉が硬く食べづらい水草を選ぶ必要があります。
ただし、あまりにも葉が硬い水草(アヌビアスナナなど)は金魚のヒレが引っかかり破れてしまうので注意が必要です。
また、底砂をつついて水草を掘り返してしまう可能性があることから、流木や石に活着させてレイアウトできる水草だと安全に管理がしやすくなります。
これらの条件を考慮すると、以下の3つの水草が候補となります。
- ミクロソリウム
- ウィローモス
- アマゾンソード
ミクロソリウムは、金魚にかじられずらく、ヒレを引っ掛けることもない程よい硬さの葉を持っており、活着する性質もあるため、金魚のアクアテラリウムに求められる全ての条件を満たした水草です。メインに据えて積極的に使っていきましょう。
次にウィローモスは、水生コケの仲間で石などに活着する性質を持ちます。葉が柔らかく金魚に食べられてしまいやすいのが難点なので、水草同士の隙間を埋めるように使用するのがおすすめです。
アマゾンソードは、葉が大きいので迫力あるレイアウトに仕上げたいときに重宝します。葉がしっかりしているので金魚に食べられてしまう心配はありません。活着はしませんが根張りが良いので砂をつつかれても浮いてしまうことがない、金魚と相性が良い水草です。
砂利掃除はしっかり行う!
金魚を飼育するアクアテラリウムを美しく維持するために欠かせないのが、砂利掃除です。
金魚はメダカの比にならないほどフンをたくさんするので、砂利掃除はしっかりと行ないましょう。
アクアテラリウムでは遊泳範囲が限られているため、余計にフンが溜まりやすくなります。あまりに入り組んだレイアウトだと掃除がしづらいので、予め掃除しやすいレイアウトを組んでおくのも、金魚を飼育する上でのポイントです。
このような点から、アクアテラリウムでの金魚飼育には外部式よりも底面フィルターの方が向いてると言えます。
生体にあった維持方法で美しくなる
ここまでご紹介してきたように、アクアテラリウムは飼育する生き物がメダカでも金魚でも、それぞれにあったカスタマイズをしてあげることで美しく保つことができます。
生体に適した飼育環境をしっかりと確認し、無理をさせないようなレイアウトになるよう心がけましょう。
最近ではアクアテラリウムに設置するためのミスト発生装置なども販売されているため、高湿度な環境を好む植物を育てる際にはかなり役立ちます。
見た目的にもとても幻想的なアクアテラリウムを作ることができるので、是非検討してみてください。
まとめ:アクアテラリウムにメダカや金魚を入れよう!レイアウトと飼育方法とは
今回はアクアテラリウムでメダカや金魚を飼育する際のポイントや、レイアウトのコツなどについて解説をしてきました。
魚の飼育と植物の育成が同時に楽しめるアクアテラリウムは、見た目的にもより自然に近い雰囲気を楽しむことができますし、個人的にはかなりおすすめです。
ご紹介してきたようにメダカや金魚を飼育することも可能ですので、気になる生体に合った飼育環境を整えつつ、オリジナルのアクアテラリウムを楽しんでみましょう。
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