金魚の体型とは!フナ型和金から琉金型、らんちゅうまでご紹介します
コラムでは各社アフィリエイトプログラムを利用した商品広告を掲載しています。
古くから多くの人々に親しまれ、愛され続けてきた金魚たち。
実は金魚には様々な体型分類があり、それぞれ泳ぎ方の特徴や、飼育するうえでのポイントが大きく異なります。
例えば、金魚すくいなどでも人気の和金と出目金では体型分類が異なるため、同じ水槽内で飼育すると不具合が生じてしまったり、短命になる可能性が生じてしまうのです。
そこで今回のコラムでは、金魚の体型とそれぞれに分類される代表品種、体型ごとの特徴や、飼育のポイントなどについて解説をしていきます。
金魚の飼育を検討されている方は、ぜひ今回のコラムを参考になさってみてください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにフナ型和金、琉金型、らんちゅうなどの金魚の体型について解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
金魚の体型は、魚らしい流線型のもの、胴が短く丸々としたもの、目の下に袋を持つ水泡眼のような特殊なものなど、バラエティー豊かです。
体型によって飼育方法や注意点が異なるので、特徴に合わせた飼育をして長生きできるよう努めましょう。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、フナ型和金、琉金型、らんちゅうなどの金魚の体型について解説します。
金魚の体型とは
私たち日本人にとって親しみ深い金魚には、多くの体型分類が存在します。
異なる体型分類の金魚を同じ水槽に入れて飼ってしまうと、育てるうえで不具合が生じたり、成長の妨げになってしまうこともしばしば。
金魚を混泳させる場合は、同じ体型分類の品種を選んで入れてあげましょう。
ここでは金魚の数ある体型分類のなかでも特に代表的な『フナ型』『琉金型』『特殊な体型』について、体型の簡単な解説とそれぞれに属する品種をご紹介していきます。
フナ型(長い体型)
まずはフナ型の金魚について。
金魚の祖先はフナと言われているのですが、フナ型に属する金魚は原種のフナに似た、背骨の長いスマートな体型をしています。
金魚すくいで見かけることの多い小赤も、フナ型の分類です。
フナ型の金魚は、他の体型に比べて丈夫で飼育がしやすく、成長すると大型化しやすいという傾向があります。
フナ型金魚の代表的な品種
金魚の中でも原種に近いフナ型に分類されるのは、
- 和金
- 更紗和金
- 朱文金
- コメット
- ブリストル朱文金
などの品種です。
更紗和金の『更紗』とは紅白模様のことを指します。
朱文金はまだら模様の出目金と和金やヒブナが自然交配することで誕生した品種、コメットは琉金の突然変異個体とフナが自然交配して生まれた品種で、アメリカで作出されました。
ブリストル朱文金はイギリスで改良された品種で、尾がハート型をしています。
琉金型(丸い体型)
続いては琉金型の金魚について。
こちらは背骨が短く、ラクダのようにこんもりと隆起した背中(キャメルバック)をもちます。
メダカの改良品種に詳しい方であれば、『ダルマメダカに似た体型』と表記するとイメージしやすいでしょう。
全体的に円や楕円のような体型をしています。琉金型も飼育しやすい品種が多いですが、転覆病にかかりやすい点には注意しましょう。
琉金型金魚の代表的な品種
琉金型に分類されるのは、
- 琉金
- 玉サバ
- 福ダルマ
- 東錦
- オランダ獅子頭
- 茶金
などの品種です。
琉金はこのタイプの代表種で、江戸時代に中国から琉球を経て日本に伝わった、古くから愛されている金魚です。
玉サバと福ダルマは非常によく似た見た目をしていますが、玉サバは琉金と庄内金魚の交配種、福ダルマは玉サバをもとに富山県にて作出された品種と言われています。
東錦やオランダ獅子頭、茶金は琉金型のグループではあるものの、肉瘤が発達するため、『オランダ体型』と分類されることが多いです。
特殊な体型
続いては特殊体型の金魚について。
背びれが無く猫背のようにずんぐりと丸いらんちゅう体型や、鱗に特徴をもつピンポンパール、目に特徴をもつ水泡眼などが、特殊体型の金魚に分類されます。
鑑賞性に重点を置いて改良された品種が多いため、飼育環境の変化に弱く、難易度は高めです。
特殊型金魚の代表的な品種
特殊型に分類されるのは、
- らんちゅう
- ピンポンパール(チンシュリン)
- 水泡眼
- 頂点眼
- 出目金
などの品種です。
ピンポンパールは真珠のように輝く鱗をもち、風船のように丸々とした体型をしています。
水泡眼は上向きの眼と、眼の左右に付く水疱状の袋が特徴的な品種です。
金魚すくいでもおなじみの出目金は、琉金型の体に飛び出した目が特徴、頂天眼は出目金の突然変異個体を固定化したもので、本来は横についている眼が天を向いています。
フナ型金魚の特徴と飼育ポイント
金魚の体型についてご紹介できたところで、続いては各体型の特徴や飼育ポイントについて解説をしていきます。
まずはフナ型金魚について。
和金やコメットなどが属するフナ型金魚は、
- スマートで泳ぎがうまい
- 活発に動くので広めの水槽環境がおすすめ
このような特徴やポイントが挙げられます。
スマートで泳ぎがうまい!
フナ型金魚の特徴は、スマートで泳ぎがうまいという点です。
流線形で細身の体格は素早く泳ぐのに適しており、餌を食べるのもうまいです。浮上性・沈降性・生餌問わず、水槽へ投下した直後に食いつきます。
餌の選択肢が広いというのは、金魚飼育初心者にとってはかなり嬉しいポイントと言えるでしょう。
金魚は独特な体型や大きなヒレの影響で水流の強い環境を苦手としている傾向があるのですが、フナ型金魚であれば多少の水流は特に問題ありません。
原種に近いということが関係しているのか強健な品種が多いため、複数匹での飼育にも向いています。
活発に動くので広めの水槽環境がおすすめ
フナ型金魚は最終的に全長15cmほどにまで成長しますし、泳ぎがうまいことからもわかるように、活発に動き回ります。
以上のことから、幅60cm以上の広めの水槽で飼育するのがおすすめです。
また、ほとんどの金魚は上部フィルターから生み出される強い水流を苦手としているのですが、唯一フナ型金魚は、割りとどのようなろ過装置でも対応することができます。
金魚飼育で定番の投げ込み式と比較すると、上部フィルターのほうがろ過能力や酸素供給能力に優れ、メンテナンスも楽という特徴があります。
ろ過装置に特にこだわりがなければ、フナ型金魚の水槽には上部フィルターを設置してやりましょう。
琉金型金魚の特徴と飼育ポイント
続いては琉金型金魚について。
琉金や玉サバなどが属する琉金型金魚は、
- 華やかなヒレと優雅な泳ぎ
- フンが大きめなので底床掃除が大切
このような特徴やポイントが挙げられます。
華やかなヒレと優雅な泳ぎ
琉金型金魚の特徴として挙げられるのが、華やかで大きなヒレと、優雅な泳ぎ姿です。
しかしヒレはスレ傷に弱いため、レイアウトなどに引っ掛けないよう注意しましょう。混泳相手との接触を防ぐ意味でも60cm水槽に2~3匹程度を限度とし、ゆったりとした余裕のある空間を用意してあげるのがおすすめです。
素早く泳ぐようなタイプの金魚ではないため、食べるのにある程度の遊泳力が必要な浮上性の餌は向いていません。
徐々に底へ沈んでいくような、沈降性の餌を与えてやりましょう。
また、琉金型金魚は骨格的に消化不良を起こしやすい傾向があるため、水温が下がりすぎないように注意をします。
可能であれば、水槽用ヒーターを設置しましょう。
フンが大きめなので底床掃除が大切
フナ型・琉金型共に同じ量の餌を与えていたとしても、琉金型金魚のほうが腸が短い分、フンが大きく量も多い傾向があります。
琉金型金魚を安全に長期飼育するためにも、水槽の底床掃除はこまめに行ないましょう。
ろ過装置に関しては、水流が程よい投げ込み式や、スポンジフィルターがおすすめです。
特殊な体型を持つ金魚の特徴と飼育ポイント
最後は特殊な体型の金魚について。
らんちゅうやピンポンパールなどが属する特殊体型金魚は、
- 泳ぎはゆっくりだが愛嬌たっぷり
- 専用の飼育環境を作ることが大切
このような特徴やポイントが挙げられます。
泳ぎはゆっくりだが愛嬌たっぷり
特殊体型金魚の特徴は、ゆっくりとした泳ぎと可愛らしさです。
この体型分類に属する金魚は鑑賞性を追求して改良を重ねられてきたので、背びれが無くコロンとした可愛らしい姿をしていたり、眼にユニークな魅力をもっていたりします。
しかしその分、泳ぎに関してはとにかく苦手としているのです。
餌は沈下性の顆粒タイプや生餌しか食べることができませんので、消化不良に気を付けましょう。
病気にも弱いので、ろ過装置に頼らず、こまめな水換えで健康を維持する飼育者が多いです。
例えばらんちゅうは餌を多めに与える代わりに水換えを週2回行う、など品種に合った環境を整えながら育てていきましょう。
専用の飼育環境を作ろう!
視力に難のある品種も多いので、底砂やレイアウトアイテムを入れないベアタンクでの飼育が推奨されています。
かなりデリケートな金魚たちですので、掃除のしやすさなども考慮した専用環境を用意しましょう。
ろ過装置も、金魚に負担をかけない投げ込み式やスポンジフィルターがおすすめです。
まとめ:金魚の体型とは!フナ型和金から琉金型、らんちゅうまでご紹介します
今回は金魚の体型分類と体型ごとの飼育ポイントなどについて解説をしてきました。
金魚の体型はざっくりと『フナ型』『琉金型』『特殊型』の3種類に分けることができます。
フナ型の金魚は活発に泳ぎ回り、大きく成長する傾向があるため、上部フィルターを設置した広めの水槽での飼育がおすすめです。
琉金型は優雅な泳ぎ姿が魅力ですが、消化不良を起こしやすいため、水温を安定させる工夫をしましょう。
特殊体型の金魚はデリケートな品種が多いため、水流が穏やかなベアタンクでの飼育が推奨されています。
それぞれの品種に合った飼育環境を用意して、金魚を快適に長生きさせてあげましょう。
お問い合わせ
水槽や機材、熱帯魚のレンタル・設置・メンテナンスがセットになった水槽レンタル・リースサービス、
お手持ちの水槽をプロのアクアリストがメンテナンスしてくれる水槽メンテナンスサービス、
水槽リニューアルサービスや水槽引っ越しサービスなど様々なサービスがございます。
お見積りは無料となっておりますのでお気軽にお問い合わせください。