飼育が難しい金魚の品種9種!初心者にはおすすめしない金魚の特徴とは
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金魚は江戸時代より親しまれており、アクアリウムの生き物としては長い歴史を持つ観賞魚です。
アクアリウムショップやホームセンターでも金魚は販売されていますが、琉金や朱文金など、よく目にする品種ではなく飼育難易度が高い品種も存在しています。
そうした品種は、アクアリウム初心者だけでなく、ベテランでも難しいと感じることが多いです。
飼育が難しい9種類の金魚の紹介と、飼育が難しい金魚に多く見られる特徴についてお話ししていきます。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに飼育が難しい金魚を解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
金魚は飼育しやすい印象のある生き物ですが、泳ぎが苦手であったり、消化不良になりやすいなど、飼育にコツが必要な品種もいます。
このコラムでは、なぜ飼育が難しいのかをご紹介します。
飼育が難しい金魚の品種を動画で解説!
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金魚やメダカから練った魚、飼育機材、水槽についてなどを動画でわかりやすく解説するチャンネルです。
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飼育が難しい金魚9種
最近は金魚愛好家の手によって、品種改良がすすみ数多くの品種が存在します。
- ピンポンパール
- 浜錦
- 土佐錦
- 出雲ナンキン
- 地金
- 玉サバ
- 隼人錦
- 水泡眼
- 頂点眼
今回ご紹介するこの9種類の金魚は、金魚飼育慣れしている方でも「飼育が難しい…」と感じがちな品種たちです。
ピンポンパール
パールスケール(珍珠鱗、ちんしゅりん)という金魚の仲間で、丸い形状の鱗が特徴です。
ピンポンパールは泳ぎが苦手で、水流と低水温に弱く、消化不良を起こしがちです。
外国産のピンポンパールの場合は輸入時のストレスからか、体表のぬめりが薄くなっていることが多く、抵抗力が落ちていることも多いです。
そのため、水槽導入前にはトリートメントや塩水浴での調整期間を作りましょう。
浜錦
海外では、頭の肉瘤を王冠に例えて、「クラウンパールスケール」とも呼ばれています。
こちらもピンポンパール同様、水流や低水温に弱いです。頭部には水泡のような肉瘤があり、肉瘤を引っかけて傷つけてしまうこともあります。
水槽内のアクセサリーやオブジェなどがあると、浜錦が泳ぎにくい環境になってしまうため、シンプルなレイアウトがおすすめです。
土佐錦(土佐金)
土佐錦は出雲ナンキン、地金などと共に古くから親しまれている『三大地金魚』と呼ばれるほど、歴史の古い金魚です。
一般的に金魚飼育では、照明はあまりに気にしなくても大丈夫なものがほとんどですが、土佐錦は日差しがないと尾ひれなどの成長に影響が出てしまうので、日当たりのよい環境で育てなければなりません。
風通しが悪いと餌の食いつきが悪くなる、という人もいるほど環境の変化に敏感な品種です。
出雲ナンキン
土佐錦、地金と共に『三大地金魚』と呼ばれる出雲ナンキンは、島根県の天然記念物に指定されています。
土佐錦同様に環境の変化に敏感なので、水温や水質のチェックは欠かせません。
土佐錦のような肉瘤はなく、頭が小さい、そして背びれがないという特徴があり、真ん丸体型で白勝ちの個体が、高グレードとされています。
大きくなる品種なので飼育数によっては中型~大型水槽が必要になります。
一説には多数飼育の環境でないと、餌を食べる量が少なくなるという話もあり、飼育方法によって体格が左右されやすい点も、難易度を上げていると言えるでしょう。
地金
『三大地金魚』の一つで、地金も土佐錦、出雲ナンキン同様に環境変化に敏感なため、水温・水質など飼育環境にはかなり気を使う金魚です。
地金は愛知県の天然記念物に指定されている金魚で、孔雀が羽根を広げているように見える尾びれが特徴になっています。
「愛錦」や「孔雀」、「六鱗」などさまざまな呼び名があるのも特徴です。地元愛知では、名古屋城の金のしゃちほこに見立てて「シャチ」と呼ぶこともあります。
泳ぎは苦手なほうで、体質も弱めなのでちょっとした環境変化で病気にかかりやすいです。
また一番の特徴である孔雀尾の形が崩れることがあるなど、飼育環境に気を遣う品種です。
玉サバ
玉サバはアクアショップではあまり目にすることがないほど、数ある金魚の品種の中でも、少しマニアックな品種です。
体型は琉金型なのですが、尾ひれがコメットに似て、吹き流しタイプになっています。
そのため琉金と比べて泳ぎが上手で、体も大型に成長します。
新潟県でブリードされている金魚なので丸い体型でありながら、寒さに非常に強く、鯉と混泳させる方もいます。
琉金よりも飼育しやすそうな印象ですが、飼育環境がよければ40cmを超えることも珍しくないため、大型の水槽でしっかり・ゆったりと泳ぐことのできる環境を作る必要があります。
耐寒性がありますが、お迎えするときや水換え時には神経質な一面を見せるので、メンテナンス後の体調には注意が必要です。
隼人錦・隼人和金
キャリコ柄が隼人錦、それ以外が隼人和金と呼ばれています。
隼人錦や隼人和金は見た目が和金ににていますが、成長すると30cmを超えることもある大型の金魚です。
成長後に、しっかりと泳ぐことのできる環境を考えると、1匹で90cm水槽以上の飼育容器を使用します。
水質や水温に関してはそこまで神経質ではないものの、高温・低温どちらでも極端な場合は、病気にかかりやすいため保温が大切です。
和金のような見た目ですが、泳ぎはそれほど早くないため、水流が強い水槽での飼育には向きません。
水泡眼
水泡眼は目の下に大きな水泡がある、ユニークな可愛さを持つ金魚です。
水泡のせいか視界があまり良くなく、遊泳力が弱いという弱点があります。
水槽レイアウトアイテムなどに水泡を引っかけて傷を作ると、そこから細菌などに感染することもあります。
混泳には向きませんので、単種でも2~3匹まででの飼育がおすすめです。
水泡を傷つけないためにも、水槽内もレイアウトアイテムを置かず、必要最低限の設備で育てるのが望ましいです。泳ぎが苦手なので水流にも注意する必要があります。
尚、水泡は破れても栄養状態が良ければ再生します。破れてしまったら慌てずにグリーンFゴールド顆粒などで殺菌してやりましょう。
頂天眼
水泡眼と同じ系統の頂天眼も、飼育には気をつかう金魚です。出目金のようにな眼ですが、完全に上を向いていて、背びれがないという不思議な姿をしています。
水泡眼と同じく、眼が上を向いていることから視界が悪く、遊泳力も弱いという特徴があります。
他の品種と混泳させると餌を取られてしまいやすいです。
大きく飛び出した眼は傷つきやすいので、流木やとがっている岩などの水槽レイアウトアイテムは設置せず、水流もマイルドに調整しましょう。
飼育が難しい金魚の特徴
飼育の難しい金魚9種類について、簡単にご紹介しましたが、ここからは飼育の難しい金魚の特徴についてお話ししていきます。
水質変化と水流に敏感
飼育が難しい金魚の特徴で一番多いのは、「水質・水温・水流」に敏感なことです。
金魚は水中に住む変温動物ですので、水質や水温はそのままダイレクトに金魚の健康状態に影響を与えます。
適切な環境でないと、抵抗力が落ちて病気に感染しやすくなります。
人間からみると強いと思えない水流でも、水槽内にいる金魚が強いと感じるレベルのことがあります。
すると、水流に流されまいと金魚は必要以上の体力を使って水槽内を泳がなければなりません。
その結果、金魚が疲れて体力が落ち、抵抗力も下がり病気になってしまう、ということもあり得るのです。
そのため、金魚の品種に合った飼育環境を調べて、整えてから購入するようにしましょう。
大きく成長する品種
飼育が難しい金魚を考えたとき水質など飼育環境の変化だけでなく、「大きく成長する品種」も難しいと感じる人が多いです。
購入時のサイズで飼育水槽を選んでしまうと、成長後に後悔してしまうことが多いです。
魚が成長し、飼育環境がそのサイズに合わなくなってしまうことで、水質悪化が早まることが多いからです。
金魚は中型に分類される魚ですが、品種によっては30cmオーバーになることもあります。
金魚は大食いで成長も早く、フンも多いので、短期間で水質が悪化しやすいです。
金魚飼育が初めての場合は、大型になる品種は避けるのがおすすめです。
成長後大きくなる金魚の品種については、こちらのコラムでご紹介しています。
まとめ:飼育が難しい金魚の品種9種!初心者にはおすすめしない金魚の特徴とは
初心者におすすめできない、飼育の難しい金魚の品種9種類と、飼育の難しい金魚の特徴についてご紹介しました。
『らんちゅう』も飼育が難しいと言われる金魚です。しかし、らんちゅう向きの水槽にする・設備をしっかり整えることで、長期飼育が可能です。
そのように、飼育が難しいとされる金魚でも、適切な環境に整えることで長く飼育することができます。
金魚は熱帯魚よりも環境に敏感で、病気にかかりやすいです。まずは丈夫で飼育のしやすい品種から始めましょう。
金魚飼育のポイントだけでなく、購入時にしっかりと病気などをチェックして健康な金魚を選ぶことで、長期飼育しやすくなります。
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このコラムへのコメントやお悩み相談に届いた質問の回答
水泡眼を飼おうと思っています。レイアウトには水草は入れていいのですか?
水草を入れても大丈夫です。
マツモやアナカリスなど、柔らかいものを導入するのがおすすめです。
こちらのコラムもご参照ください。
・【金魚と一緒に入れる水草・浮き草】水槽プロのおすすめベスト10
https://t-aquagarden.com/column/goldfish_aquatic_plants
よろしくお願いいたします。