プチプラなアクアリウム！節約して作れる水槽や飼育できる生体を紹介

青い光に照らされた水槽の中を優雅に泳ぐ熱帯魚…そんなアクアリウムに憧れはあるけれどお金がかかりそうで一歩が踏み出せない、そんな方はまず、プチプラで始められるお手軽なアクアリウムに挑戦してみてはいかがでしょうか。

最近は100円ショップでも魚飼育用のアイテムが販売されており、かなり安価で水槽を始められます。
もちろんすべての魚を飼育できるわけではなく、ある程度水槽の内容に制限はありますが、工夫をすればプチプラでも立派なアクアリウムを作ることができるでしょう。

そこで今回は、プチプラなアクアリウムについて解説します。
節約して作れる水槽設備や、そこで飼育できる生体なども紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

プロアクアリストたちの意見をもとに節約して作れるプチプラなアクアリウムを解説

このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

アクアリウムは高級な趣味というイメージも過去の話。最近は安価な飼育機材のクオリティがかなり高くなっており、お金を掛けずに誰でもプチプラな水槽を楽しむことができます。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、節約して作れるプチプラなアクアリウムを解説します。

プチプラでアクアリウムを始めよう

最近は飼育機材のクオリティがかなり高くなっており、安価でもしっかり飼育ができるアイテムが充実しています。
コストがあまりかからないとなれば、気軽に始めやすいのではないでしょうか。

ここではプチプラでアクアリウムを始めるコツをご紹介します。

すでに水槽をお持ちの方でも、アイテムや水槽の買い替えの際の参考にしてみてください。

節約して作れる水槽とは

アクアリウムには、海水魚を飼育するマリンアクアリウムや淡水魚中心の熱帯魚水槽、水草を植え込む水草水槽など、様々な飼育スタイルがありますが、費用を抑えながら水槽を作る場合、このようなすべてのアクアリウムを再現できるわけではありません。
水槽の内容にはいくつかの制限が付きます。

まず、保温機材を使わないという点について。熱帯魚や海水魚は基本的に水温や水質の変化に弱いため、水槽用ヒーターや高スペックなろ過フィルターなどを使って管理をしなければなりません。しかし、このような水槽機材はお金がかかるため、コストを掛けずに楽しみたいときは、もう少し飼育がしやすい魚種に限定するのが良いでしょう。
具体的にはメダカや金魚、熱帯魚の中でも丈夫なアカヒレ辺りが最適です。

また、水槽を購入するときはある程度の機材がセットになった水槽セットがおすすめで、一つ一つ揃えていくよりも安く購入できる上に、買い漏らしがなくてすむので、初心者でも扱いやすいです。
メダカ用や金魚用のように生き物に合わせたセットも販売されているので、飼育予定の生き物に合わせて購入できるのも嬉しいです。

ろ過フィルターはシンプルな方が安い

コストを抑えたいときは、できるだけ安価で使いやすいろ過フィルターを選びましょう。

投げこみ式フィルターやスポンジフィルターは、安価ながらそこそこのろ過能力を備えていて酸素供給量も多いので、プチプラ水槽の強い味方です。
メダカや金魚とはとても相性が良く、成魚だけでなく繁殖をして生まれた稚魚の飼育にもぴったり。
シンプルな作りで故障しにくく、扱いやすいのもポイントです。

100均アイテムを活用しよう

コストを抑えて水槽を運用するときは、ぜひ一度100円ショップを覗いてみてください。

最近の100円ショップはアクアリウムアイテムが非常に充実しており、飼育鉢やエアストーン、乾電池式のエアーポンプや水槽用掃除グッズ、ろ材、餌、カルキ抜き、砂利などの消耗品まで、大抵のものを揃えることができます。

特に小型水槽を使用する場合、大容量の商品は余りがちなので100円ショップの少量タイプの方が使い勝手が良いことも多いです。
もちろん、メーカー品の方が使いやすいものもありますので、100均製品とメーカー品で使い分けをしながら上手に活用していきましょう。

飼育費用が掛かりにくい魚種・生き物

先程軽く触れましたが、プチプラでアクアリウムを始めるときは、丈夫で変化に強く難しい飼育機材が必要ない生き物を選ぶのが良いでしょう。
ここでは、プチプラで購入できるシンプルな機材で飼育できる生き物をご紹介します。

このような特徴をもつ魚達は、初めてアクアリウムに挑戦する方でも飼育がしやすいです。初心者の方はまずこの生き物の中からお好みの魚種を選んで見てください。

メダカ

ブームが続いているメダカは、日本にも自生する魚で保温器具が無くても飼育ができるため、プチプラで楽しむのにぴったりです。

100円ショップなどで販売されているプラスチックのメダカ鉢と、簡易的なろ過フィルターを用意すれば問題なく飼育が可能。餌も選り好みせずに食べるので、市販の人工飼料で問題ありません。

良く見る黒メダカやヒメダカ辺りならば、かなり安価で購入できるのもポイントです。
改良メダカの中にはかなり高価な品種もいますが、まずは飼いやすいスタンダードな品種から始めて、慣れてきたら高級メダカにステップアップするといった楽しみ方もできます。

金魚

日本人にお馴染みの金魚も、プチプラで飼育ができる魚です。

長生きすると大きく成長するため、45～60cmサイズの水槽を用意する必要はありますが、ろ過フィルターがセットになった金魚用水槽セットが販売されているので、手ごろな価格で飼育機材を揃えやすいです。

また、金魚自体がとても華やかなので、レイアウトにお金を掛けずにシンプルに仕上げても見栄えがします。
金魚すくいでよく見かける和金、長いヒレと丸い体が可愛い琉金、選別前のらんちゅうやオタマ金魚など、流通量の多い品種やまだ素質がわかる前の幼魚、選別に漏れた金魚は比較的安価で購入できるので、お好みの固体を選んで飼育するのも楽しいでしょう。

ベタ

一昔前にはコップで飼育できると話題になったこともあるベタは、ラビリンス器官という補助の呼吸器を持っているため、水中と水面の両方から酸素を取り込むことができます。このことから、酸素が少ない小さな容器やエアレーションが無い環境、簡易的なろ過フィルターでも飼育がしやすいです。

ただ、寒さには弱いので冬の間だけでも、水槽用ヒーターかボトル用の保温パネルを設置してあげましょう。

長いヒレと鮮やかな体色が華やかで良い意味で熱帯魚らしく、一匹をじっくり飼いこむことで人の顔を覚えて懐く可愛らしさがあります。ペットのような感覚で魚を飼育したい方に特におすすめです。

アカヒレ

アカヒレはメタリックな体と赤いヒレが特徴の、中国原産のコイの仲間です。
非常に丈夫で、身体が小さく水を汚しにくいことから、小さな飼育容器、安価なろ過フィルターで飼育ができます。

また原産地が中国のため寒さに強く、熱帯魚でありながらほぼメダカと同様の環境で飼育が可能です。室内ならばヒーター無しで問題ありませんし、水温が0℃以下にならなければ屋外のビオトープで越冬させることもできます。

飼育数を控えればボトルアクアリウムでも飼育ができるので、初期費用を抑えながらアクアリウムを楽しみたいときにぴったりです。

ミナミヌマエビ

ミナミヌマエビは日本の沼地や用水路などにも生息している、2～3cmの小型のエビです。
ボトルや小型水槽で十分に飼育が可能で、ろ過フィルターも安価なスポンジフィルターや底面フィルターで問題ありません。

ミナミヌマエビはコケを食べてきれいにしてくれる習性があるため、単独で飼育するよりは他の魚のタンクメイトとして導入するのがおすすめ。
これまでご紹介してきたメダカや金魚、アカヒレとも混泳できるので、水槽のお掃除役として飼育してみてください。

ピクシーシュリンプ

別名ホロホロシュリンプとも呼ばれる、体長1.5cm程度の赤い体が美しい超小型のエビです。

ハワイの潮だまりに生息していることから、水温、水質の適応幅がとても広いのが特徴で、特に水質は淡水～海水までどの水域でも生息可能とされています。飼育環境下では汽水が一番調子が上がるので、できれば塩分を適度に含んだ水を用意してあげるのがおすすめです。
コストはかかりますが、ピクシーシュリンプ専用の汽水も販売されています。

また、丈夫さにも定評がありろ過フィルターや保温器具は一切不要、餌やりや水換え、掃除といったお世話もほぼ必要ありません。蓋付きのボトルならば、足し水もほとんど必要ないと言われるほどとにかく手間がかからないので、忙し方でも長く維持しやすいでしょう。

まとめ：プチプラなアクアリウム！節約して作れる水槽や飼育できる生体を紹介

プチプラで楽しめるアクアリウムについて解説しました。

お金がかかりそうなイメージのあるアクアリウムですが、工夫次第ではプチプラで楽しむことができます。

プチプラで楽しむコツは、

• 保温しなくても良い魚種
• シンプルなろ過フィルターで換える魚種
• 100均アイテムを活用する

の3点です。

特に最近は100均アイテムの充実により、以前より安価でアクアリウムを楽しめるようになりました。
アイデア次第では、アクアリウム用品以外のものでも活用できるので、色々と探すのも楽しいです。

「お金がかかりそうだから」と諦めていた方は、これを機にぜひアクアリウムを始めてみてください。