エビとグラミーを混泳するには!捕食注意?安全度を上げる混泳ポイント
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水草水槽で人気の熱帯魚である『グラミー』は温和でポピュラーな魚です。
しかし、実はミナミヌマエビなどの小型エビが好物なことはご存じでしょうか。
可愛らしい熱帯魚として人気のゴールデンハニードワーフグラミーも例外ではありません。
口に入る稚エビを喜んで食べてしまします。場合によっては成体のエビをつついてしまうことも。
このコラムでは、定番種の捕食についてご紹介しながら、より良い水槽環境づくりに役立つ、管理ポイントや考え方を解説していきます。
目次
プロアクアリストの意見をもとにグラミーとエビの混泳について解説
このコラムは、東京アクアガーデンに在籍するプロアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
エビ(小型シュリンプ)は、頼もしいお掃除生体ですが、さまざまな魚種の餌でもあります。
体が非常に小さい稚エビは、多くの魚に食べられがちですので、増やしたい場合には注意が必要です。
ここでは、人気の熱帯魚・グラミーとエビの混泳方法についてご紹介します。
グラミーとエビの組みあわせは要注意!
グラミーは口に入るサイズのエビを食べてしまいます。
これは混泳させるうえで一番に注意したいことです。
ここでは、グラミーのタイプ別に、エビを食べてしまう傾向をご紹介します。
パールグラミーなど並サイズ個体
体長約12cmほどと、グラミーのなかでも大型になる種類です。
エビを食べてしまう確率は最も高く、稚エビが生まれても増えない‥という事態に陥ることがあります。
弱っている成体のエビも食べることがあるので混泳には最も気を使います。
しかし、混泳生体や水草の種類・レイアウトアイテムを増やすことでエビを食べてしまう確率を下げられます。
ドワーフグラミー
体長約4~5cmほどの比較的小型のグラミーです。
品種によりますが、成体のエビを飲み込んでしまうことは少ないです。しかし、つついてしまうことはあります。
稚エビは食べてしまいがちです。
しかし、基本的には温和で大人しい性格なので、水槽レイアウトや餌やりを工夫することで混泳は可能になります。
ピグミーグラミー
小型のグラミーで、襲ったり捕食したりする可能性は最も低いです。
しかし、稚エビや卵は襲われることがあります。
こちらも基本的には大人しい性格なので、レイアウトや混泳魚を工夫すれば問題なく飼育できます。
グラミーとエビの混泳ポイント
前述の通りに、グラミーとエビは相性が良いとは言えません。
しかし、工夫をすれば混泳自体は可能です。
餌をこまめに与える
東京アクアガーデンでは、1日1回の給餌を行うことを推奨していますが、実際のところ、熱帯魚は毎日餌を食べなくても餓死することはありません。
ではなぜ、毎日与えるのかというと、空腹で他の生き物に「ちょっかいを出さないように」という対策です。
これはグラミーにも有効で、餌を行き渡らせればエビを襲う確率がぐんと下がります。
しかし、与えすぎはもちろんよくありません。
少し難しいですが、少量をこまめに与える感覚で、与えすぎないように調節しながら管理しましょう。
水草・隠れ家を増やす
水草などエビが隠れられる場所を増やすと生存率が上がります。
背の高い水草と低い水草を混ぜてレイアウトするのが理想的です。
流木などがあると見た目的にも映えますし、水草活着済みの流木なら一石二鳥でしょう。
混泳魚を増やす・大きな水槽で飼育する
混泳魚を増やすことは、攻撃対象を絞らせない効果があります。
グラミー以外にも様々な魚種がいれば、いい意味での緊張感が生まれ、同じ個体が狙われ続けにくいです。
また、広い水槽で飼育すれば、必然的に隠れ場所が増え、また同じ個体との遭遇確率が若干下がります。
捕食する・される関係にある生体を一緒に飼うには、ある程度の広さの水槽がおすすめです。
水流を穏やかにする
グラミーは強い水流は得意ではありません。
水流が強すぎると、体力を消耗します。つまり、お腹がすきやすくなるため、エビが襲われる確率がアップするとも言えるでしょう。
それだけでなく、グラミーやエビと混泳させるような生体たちにとって、強すぎる水流はストレスなので、外部フィルターなどの緩やかな水流が良いです。
グラミーとの混泳に向いているエビ
グラミーはエビが好物ですが、なかでも小型で食べやすい種類は狙われやすいです。
そのため、混泳には以下の種類が向いています。
- ヤマトヌマエビ:比較的大きく、食べられにくい
- ミナミヌマエビ:繁殖しやすく数が減りにくい
チェリーシュリンプ、ビーシュリンプのような体色が目立つ小型種は避けましょう。
この中では、ヤマトヌマエビが最も向いています。
実際、東京アクアガーデンではヤマトヌマエビとグラミーを混泳させています。
グラミーとエビの混泳水槽例
グラミーもエビも、水草とは好相性で、飼育できる水質・水温などは共通しています。
捕食関係にあるものの、レイアウトや水槽を工夫すれば混泳可能です。
以下は、グラミーとヤマトヌマエビが混泳している水槽の事例です。
30cmハイタイプ水槽
横幅30cm×奥行30cm×高さ40cmのハイタイプ小型水槽です。
こちらにはゴールデンハニードワーフグラミーとヤマトヌマエビが導入されています。
高さのある水槽なので、上層付近を好むハニードワーフグラミーと、どちらかというと中~底層で生活するヤマトヌマエビが鉢合わせしにくい構造になっています。
120cmのアクアテラリウム
サンセットグラミーやネオンドワーフグラミーとヤマトヌマエビが導入されたアクアテラリウム水槽です。
豊富な水草や流木・岩などのレイアウトアイテム、そして混泳魚たちがいるため、エビたちは問題なく生活しています。
この動画でも、右上あたりにヤマトヌマエビたちが確認できます。
その他にコリドラスやオトシンクルス、コロンビアレッドフィンが導入されています。
グラミーとエビに適した混泳生体・水草
グラミーやエビと一緒に飼育できる熱帯魚は、同じように穏やかな性格であることが望ましいです。
例えば、ネオンテトラやプラティなどが共存しやすい熱帯魚として挙げられます。
ただし、グラミー以外にもエビを好む熱帯魚は多いです。エンゼルフィッシュなどエビを捕食してしまう熱帯魚とは混泳させないほうが無難でしょう。
逆に、ヤマトヌマエビが小型魚を捕食することもあるため、同居させる場合は注意が必要です。
ネオンテトラ・カージナルテトラ
大人しく温和で、さまざまなな生き物と混泳できる熱帯魚の定番種です。
青が際立つのがネオンテトラ、赤い面積が広い方がカージナルテトラで、どちらも群れを好みます。
ただ肉食性のある雑食性なので、稚エビは襲われます。
グラミーや他の魚種、エビの生体との相性は良いので、混泳に困ることはありませんが、水草を増やして稚エビを守りましょう。
ウィローモス
エビたちを守る水草の代表種です。
密度が高く稚エビの隠れ場所にぴったりであることの他に、新芽が食料としても役立ちます。
ウィローモスがあるか無いかで生存率は大きく変わるので、ミナミヌマエビを繁殖させたい場合は、多めにレイアウトしておきましょう。
コリドラス
温和なナマズです。グラミーや様々な混泳魚、そしてエビの成体と混泳しやすいです。
しかし、肉食性傾向の雑食性なので、やはり稚エビは食べます。
こちらもウィローモスを活用して稚エビを守ります。
まとめ:エビとグラミーを混泳するには!捕食注意?安全度を上げる混泳ポイント
グラミーも小型エビも、水草水槽では定番の人気生体です。
しかし、エビは大人しさや攻撃性の無さから襲われやすく、また多くの熱帯魚種にとって美味しいごはんでもあります。
グラミーとエビに限らず、混泳生体同士の作用や食性を把握して管理することが大切です。
グラミーやエビを飼ってみたいと考えている方は、是非この記事を参考にして、癒しの空間を作り上げてみてください。
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