

メダカの初夏飼育!7月中旬までに準備・対策したい飼育ポイント
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春から初夏にかけての気温が高い季節は、メダカの活性が上がって繁殖などが楽しめる、飼育が一番楽しい季節です。
春先に比べると気温が安定しておりメダカの調子も良いため、特に屋外飼育ではほっと一息つけるタイミングではないでしょうか。
しかし、あまりのんびりと構えているのは禁物。春を過ぎるとすぐに冷たい雨が降り注ぐ梅雨、そして厳しい暑さにメダカもばててしまう本格的な夏がやってきます。
この後の季節の変化を無事乗り越えるため、メダカが安定している間に梅雨や猛暑に備えた準備を進めておきましょう。
今回は、梅雨から初夏にかけてのメダカ飼育のポイントを、屋外・室内それぞれ解説します。
7月中旬までに済ませておきたい準備や対策を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに7月中旬の初夏までのメダカの飼育ポイントを解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
梅雨~夏にかけては、気温が大きく変化するメダカ飼育の関門ともいえる季節です。
メダカの調子が安定している初夏までの間に、厳しい季節を迎える準備を整えましょう。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、7月中旬の初夏までのメダカの飼育ポイントを解説します。
梅雨~初夏のメダカ飼育ポイント
梅雨から初夏にかけては、天気が安定せず気候が大きく変化するため、メダカの飼育環境でも対策が必要です。
水温・水質の管理方法や、湿気、外敵などの季節特有のリスクを確認しておきましょう。
ここでは、梅雨~初夏におけるメダカ飼育のポイントを屋外飼育、屋内飼育に分けて解説します。
屋外飼育の場合
メダカを屋外で飼育している場合は、初夏にかけて天候や気温の変化に特に注意が必要です。
冷たい雨や急な気温上昇に対応できるようしっかり準備を進めましょう。
また、梅雨の間はメダカを狙う外敵が増える季節でもあるため、外敵に備えた対策も有効です。
長雨による水温・水質の変化に注意
屋外飼育で注意したいのが、梅雨の長雨による影響です。
雨が大量に入り込むことで水温が急激に低下して、メダカの活性が落ち、食欲の低下や体長不良を引き起こすことがあります。
そもそもこの時期は5月頃に比べると繁殖のペースが落ちやすい時期。そこに雨の影響を受けることで、元気がなくなったように見えて不安に感じるかもしれません。
しかし、ここで栄養満点の餌をたくさん与えたり過度な水換えで刺激を与えたりといった対処をすると、消化不良を起こしてしまいますので、無理をせずに静かに見守りましょう。
また、雨水は水質にも変化を与えます。
特にグリーンウォーターで飼育している場合は雨水で濃度が薄まってしまうと、メダカの餌が不足してしまう危険があるため注意してください。
グリーンウォーター自体は、梅雨が明けて気温が上がれば自然と回復するケースが多いです。
梅雨に現れる外敵に注意!
梅雨の間は、普段あまり見かけないメダカの意外な外敵が発生しやすい季節でもあります。
まず、注意したいのが蚊の子供であるボウフラです。
水のある所に湧いてくるボウフラは、メダカの飼育容器に現れることもしばしば。成魚であればボウフラを食べて餌にすることができますが、小さな稚魚は逆に襲われてしまう恐れがあります。
また、メダカを食べてしまうヘビやカエルといった外からやってくる生き物にも注意が必要です。
外敵対策としては開口部をネットで覆って、侵入を防ぐのが一番有効でしょう。
大きな生き物が相手ならば多少目が粗いネットでも十分効果的ですが、蚊の侵入を防ぐにはもっと目の細かい防虫ネットをかけてあげるのが良いです。
鑑賞性が下がるのが難点ではありますが、稚魚がいる一時的な対策として検討してみてください。
室内飼育の場合
室内飼育の場合、雨や気候による直接的な影響が出ることは少ないです。
ただ、長雨が続くことによる日照時間の不足や湿気など間接的に影響がありますので、この時期ならではの注意点を確認しておきましょう。
照明時間を確保しよう
曇りや雨の日が続くと、窓越しからでは自然光を十分に取り込めず日照時間が不足する可能性があります。
メダカは日の光を好む魚で、本来は1日13時間ほど光を浴びることで健康に育ちやすいです。
屋外ならば天気が悪くてもある程度日照時間を確保できますが、室内水槽ではそれが難しいため水槽用照明を設置して不足分を補いましょう。
使用する照明は観賞魚用のLEDライトで問題ありません。しっかり光を当てることで体色や活性が良くなり、繁殖率も上がりますし、鑑賞性も高まります。
湿気に注意!
室内は気温差が少ないため、一年を通して比較的安定した飼育が可能ですが、湿度には気をつける必要があります。
湿度が高い環境では保存しているエサが湿気ってしまい、カビや雑菌の原因になるのです。
湿気てしまったエサは栄養価が落ちるだけでなく、病気のもとにもなりますので、こまめにチェックし、異変を感じたら新しいものに交換しましょう。
また、水槽から水が蒸発した分も室内の湿度を上げる原因になりますので、こまめな換気を心がけてください。
7月中旬までに夏のメダカ飼育に向けた準備を進めよう
梅雨が明けると夏本番に向けて、一気に気温が上昇していきます。
メダカが暑さに負けず元気に過ごせるように、このタイミングで環境を整えておくことが大切です。
ここでは、夏本番に向けて進めておきたいメダカ飼育の準備について具体的に解説します。
強い日差しと高水温への対策は必須!
屋外飼育では、強い日差しによる水の蒸発や水温上昇が原因で、酸素不足や水質の悪化といった問題が顕在化しやすいです。
また室内の水槽でも、室温の上昇とともに水温が上がってメダカが夏バテを起こしてしまいますので、遮光や冷却の工夫をしましょう。
すだれは日よけの定番アイテム
屋外でのメダカ飼育において、直射日光と高温への対策は避けて通れません。
そんな時に役立つのがすだれです。容器の上部に掛けておくだけで、直射日光をやわらげてくれますし、夏に多い急な雨の混入も防げます。
すだれは一度購入すれば5年以上継続して使用できるほど丈夫な素材が多く、コストパフォーマンスも抜群です。
風通しが良くて蒸れにくいので、自然な日陰を作りたい場合に最適なアイテムといえるでしょう。
サイズ展開も豊富なので、飼育容器や設置場所の条件に合わせて選べるのも使いやすいです。
高水温による酸欠を防ごう
夏の気温の上昇に伴い水温が上がると、水中に溶け込む酸素の量が減って、酸欠のリスクが高まります。
屋外飼育で水草や植物の力で水中に酸素を供給している場合でも、夜間から朝方の植物が光合成を休んでいる時間帯に、酸素が不足してメダカが苦しくなる可能性が高いです。
酸欠の対策として一番有効なのは、エアレーションの導入です。屋外飼育で電源が取れない場合では、ソーラー式のポンプや小型噴水を使うのもよいでしょう。
先述した高水温対策と合わせて対策することで、より効果的に酸欠を解消できます。
直射日光の当たる窓際に水槽を置かない
室内飼育では自然光を取り入れようと、つい窓辺に水槽を設置しがちです。
しかし、夏の窓際は想像以上に気温が高くなりやすく、水温も急上昇してしまいます。
特に小型水槽は水量が少なく、影響を受けやすいため注意が必要です。
可能であれば直射日光の当たらない場所へ移動し、照明で日照時間をコントロールしましょう。水温計を設置して、日中の水温を確認する習慣をつけておくと安心です。
水草や植物をトリミングする
梅雨明けから初夏は、水草や水生植物の成長が一気に加速する時期です。
ビオトープでは、自然豊かなのは理想的な姿ではありますが、水中の植物が繁茂しすぎると水流が滞って水質が悪化したり、夜間に水草が酸素を消費してしまう夜間酸欠を起こしたりする危険があります。
また、水草にスペースを圧迫されてメダカがストレスを感じてしまうのも問題です。
そのため、成長しすぎた植物はこまめにトリミングし、程よく風の通るスペースを確保してあげましょう。
ただし、夏場は水生植物が日を遮るのにちょうど良い働きをしますので、適度に水面を覆うように葉を残しておくことも大切です。
全体を見ながらバランスよく整えましょう。
室内飼育では水槽用クーラーも検討しよう
厳しい猛暑に見舞われることが多い近年は、外気よりも閉め切った室内の方が室温が高くなることも少なくありません。
日中エアコンをかけていない部屋に設置した水槽では、水温が35℃以上まで上昇するケースもあるため、室内飼育でも油断せずに高水温対策を行いましょう。
室内水槽で有効なのは、
- エアコンを使って24時間室温を管理する
- 水槽用クーラーなどの専用機材を導入する
の2つの方法です。
初期費用を掛けずにあるもので対策をするならば、エアコンを使って室温の上昇を抑えるのが簡単でしょう。
ただ、夏の間24時間体制でエアコンを稼働しなければならないので、電気代がかかる点にはご注意ください。
より確実に水温だけを管理するならば、水槽用クーラーの設置がおすすめです。
水槽用クーラーはやや高額な機材で外部フィルターがないと設置できないなど、使用環境に制限がありましたが、最近はろ過フィルターの制限なく使用できる小型の外掛け式クーラーが開発されており、様々な水槽に導入しやすくなっています。
高水温はメダカの体力を消耗して病気にかかるリスクを高めますので、ぜひ水槽用クーラーの使用を検討してみてください。
まとめ:メダカの初夏飼育!7月中旬までに準備・対策したい飼育ポイント
梅雨から初夏にかけてのメダカ飼育のポイントをご紹介しました。
初夏は、メダカにとっても飼育者にとっても環境の変化が多い季節です。
ここで体調を崩してしまうと本格的な夏の暑さに耐えきれない可能性もありますので、油断せずにしっかり管理をしていきましょう。
屋外飼育では、梅雨の長雨による水温や水質の変化に注意します。また梅雨から初夏にかけてはボウフラやカエルといった外敵も多いので、防虫ネットを張ってメダカを守りましょう。
室内の水槽の場合、直接的な影響はあまりありませんが、悪天候が続くと水槽に自然光が当たらず光が不足するため、照明を使って日照時間を管理するのがおすすめです。
また、本格的な夏に向けてすだれや機材を使った高水温・直射日光対策も進めていきましょう。
7月中旬頃までにしっかり対策をしておけば、暑さに負けない元気なメダカたちと楽しい夏を過ごせます。
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