ブラックファントム・テトラとは!特徴から飼い方、餌、繁殖について
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ブラックファントム・テトラはその名の通り黒みがかった体を持つ、神秘的な雰囲気の熱帯魚です。
丈夫で飼育が容易なため初心者にもおすすめで、一般的な熱帯魚飼育の設備で飼育ができます。
単体では派手さはないものの、混泳水槽に入れると全体の雰囲気を引き締めて、他の色を良く引き立ててくれるでしょう。シックな体色と光沢は水草水槽とも良く合います。
このコラムでは、ブラックファントム・テトラの特徴と基本的は飼育方法を解説します。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにブラックファントムテトラを解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
ブラックファントム・テトラは、小型の淡水魚です。
グレーの体色や青い光沢が、どことなく儚げな印象を与える魚種ですが、さまざまな魚と混泳させることでシックな魅力が強まり、真価を発揮する魚と言えるでしょう。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、ブラックファントム・テトラの特徴や飼育についてを解説します。
ブラックファントム・テトラとは
ブラックファントム・テトラはブラジルのパラグアイ川やグァポレ川を原産とする小型のカラシンです。
寿命は3~5年程度で個体によっては6年以上生きるものも。テトラの仲間の中ではかなり長寿な部類です。
体長は最大4cm程度ですが、体高の高いひし形のシルエットに大きめの背びれから、サイズ以上の存在感を放ちます。
“ファントム(幽霊、幻想)“という名が示す通りに、透明感のあるミステリアスな体色が最大の魅力で、ブルーがかったグレーのボディに黒のヒレとスポット模様がとてもシックな印象の熱帯魚です。
温和な性格で混泳魚に最適
ブラックファントム・テトラはとても温和な性格で、無暗にケンカを売るようなことはないため、同種、他種問わず容易に混泳ができます。
臆病な面を持つため、同種であれば複数匹の群れで導入してあげると落ち着きやすいです。
オス同士ではヒレを広げて威嚇しあうような素振り(フィンスプレッディング)を見せることがありますが、怪我をするほど激しい競り合いに発展するようなことはないでしょう。
他種との混泳も問題ありませんが、混泳相手とあまりにサイズ差がある組み合わせは避けてください。いじめらてしまうのを避けるため、同サイズ以下の小型魚との混泳が最適です。
ブラックファントム・テトラはあまり主張の強くないシックな色合いが魅力ですので、カラフルな熱帯魚がたくさん泳ぐ水槽では、引き締め役として全体の雰囲気をまとめるのに重宝します。
同種や同じテトラ類との混泳では、迫力ある群泳がみられることもあります。ただ、テトラにしては大ぶりな体つきをしているため、入れ過ぎには気を付けましょう。
水草水槽におすすめ
派手な色彩を持たないブラックファントム・テトラは水草水槽にもおすすめです。
黒はどんな色とも相性が良いので、緑色はもちろんのこと、赤や黄色など水草の持つ自然な色合いを邪魔することなく上手に引き立ててくれます。
水草を食害したり、掘り返してしまったりというようなこともありません。
また、ブラックファントム・テトラは弱酸性の水質を好む性質があるため、水草の生育環境に合わせた水槽やCO2を添加している環境でも問題なく飼育することができます。
ブラックファントム・テトラの飼い方
ブラックファントム・テトラは、他のテトラ類と同様に丈夫で飼育がしやすい熱帯魚です。
水質にうるさいこともありませんので、基本の飼育設備が揃った環境ならばどんなスタイ類の水槽にも導入することができます。
ここでは、ブラックファントム・テトラを飼育するのに必要な機材と、飼育方法をご紹介します。
ブラックファントム・テトラに必要な機材
ブラックファントムテトラを飼育するのに必要な機材は以下です。
- 水槽
- ろ過フィルター
- 水槽用LEDライト
- 水槽用ヒーター
- 水温計
初めての熱帯魚飼育で一から機材を揃えていくならば、水槽セットを購入すると良いでしょう。セット内容にもよりますが、大体のものを一度に揃えられるので、機材を選定する手間がなく最短で飼育を開始できます。
水槽
穏やかな小型魚なので横幅30cmの小型水槽から飼育が可能です。30cm規格水槽ならば2~5匹程度入れることができます。
ただ、小型水槽は水量が少なくて水が汚れやすいので、初めての飼育ならば60cm水槽がおすすめ。自宅に置いてもそれほど圧迫感の無いサイズで、管理もしやすいです。
もし、設置スペースの問題で小型水槽を購入するならば、三辺の長さが同じキューブ水槽を選ぶと良いでしょう。規格水槽よりも総水量が多くゆったりと飼育することができます。
ろ過フィルター
ブラックファントムテトラは丈夫で水の汚れにもそこまで敏感なわけではないため、ろ過フィルターも選択できるものが多いです。
- 外部式
- 上部式
- 外掛け式
- 底面式
あたりのろ過フィルターを用意すれば十分でしょう。飼育数や総水量に合わせた機種を選択してください。
水槽用LEDライト
光は生き物のバイオリズムを整えてくれる効果があるため、健康に育てるためにもLEDライトを設置しましょう。
通常の熱帯魚用のもので問題ありませんが、水草を入れたレイアウト水槽を作るのならば、水草育成用の照明を用意するのがおすすめです。
水槽用ヒーターと水温計
ブラックファントム・テトラの飼育では水温管理が必須ですので、必ず水槽用ヒーターと水温計を取り付けましょう。
水温は一般的な熱帯魚と同様に25℃程度を保てれば良いので、オートヒーターでも構いません。
また、水温計も合わせて設置し、常に水温を確認できる環境を整えましょう。
水温と水質
ブラックファントムテトラは水温20~26℃、pH5.5~7.0の弱酸性から中性の水質を好みます。
水温への適応力が高く、28℃前後の水温でも飼育することはできますが、あまりの高水温だと体調を崩してしまいますので、暑い季節には冷却ファンなどを使用して適水温を維持できるよう調節しましょう。
水質にもうるさくないたちですが、急な変化にはやや敏感な面を持ちます。特に導入時の水合わせはゆっくり時間を掛けて行うようにしてください。
餌について
雑食性でなんでも良く口にするため、餌付けに困るようなことはありません。ただ小型魚ですので、口に入る大きさのものを与えましょう。
栄養バランスの取れた小粒の人工飼料をメインに、おやつ感覚で冷凍アカムシなどの生餌を併用するのがおすすめです。
ブラックファントム・テトラの繁殖について
ブラックファントム・テトラは飼育下でも繁殖させることができます。
ただ、落ち着いた環境でないと繁殖しないことがあるため、繁殖を狙うのであれば繁殖用の水槽を用意してあげると良いでしょう。
水槽を用意したら、まず底に産卵床となる水草を敷きます。ブラックファントム・テトラは一か所に卵を産み付けるのではなく、ばらまき型と呼ばれる卵を散布するような産卵方法を取りますので、産み落とされた卵を受け止められる、ウィローモスなどの柔らかい水草がおすすめです。
次に成熟したオスとメスを複数匹ずつ入れます。オスメスの見分け方については後述しますのでそちらを参考にしてください。
環境が整っていれば、オスがメスを追い回すような仕草を見せるようになり、繁殖に至りますが、なかなか行動が見られないときは、水質や水温を調整して刺激を与えてみましょう。
pHを5.5~6.0の酸性傾向に傾ける、水の硬度を約dH4の軟水にする、水温を少し変えてみるなどをきっかけに繁殖することがあります。
オスメスの見分け方
ブラックファントム・テトラのオスメスは幼魚の頃は同じように見えますが、成熟していくにつれて性差がはっきりしていきます。
オスは背びれや尾びれが大きく成長し、色も漆黒に近い深い黒色です。体色は黒から灰色のシックなカラーリングになります。
一方メスはオスほどヒレは発達しませんが、全体的にやや赤みを帯びていき、特に胸ヒレはきれいな朱色に染まります。
比べてみるとかなり違いがあるため、初見でも見分けることができるでしょう。
稚魚の育て方
卵からかえったばかりの稚魚はかなり小さく繊細です。
普通の餌では口に入れられないため、インフゾリアなどの微生物を用意して与えましょう。
また水の汚れにも敏感なため、こまめに少しずつ水を換えながら環境を維持してあげる必要があります。
まとめ:ブラックファントム・テトラとは!特徴から飼い方、餌、繁殖について
今回は、漆黒のヒレが美しいブラックファントム・テトラの特徴や飼育方法について解説しました。
ブラッファントム・テトラはネオンテトラなどと同じカラシンの小型熱帯魚です。
テトラの仲間の中ではやや大ぶりな体で存在感がありますが、シックな色合いから悪目立ちせず、様々な水槽にマッチします。
穏やかな性格で他の魚との混泳も可能、水草水槽にも最適です。
ブラックファントムテトラについてはこちらでも紹介しています。
丈夫な性質で初心者でも飼育しやすいブラックファントム・テトラをぜひ、水槽にお迎えしてみてはいかがでしょうか。
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