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秋のビオトープ!季節ごとの魅力と秋におすすめの水草、冬支度をご紹介

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ビオトープは春~夏にかけての暖かい季節がベストシーズンだと思っていませんか。

確かに作るにも鑑賞するにも暖かい季節の方が選択肢が多い面はありますが、実は気温が下がってくる秋先からでもビオトープを新たに立ち上げることは可能です。
暑さのピークを過ぎてからビオトープを作るときは、迫る冬に備えて寒さに強い生き物や植物を選んだり、保温できる環境を整えたりなど、暖かい時期とはまた違ったポイントを意識する必要があります。

上手に冬を越せれば、翌年の春には緑豊かな植物と立派に成長した魚達を観賞することができるでしょう。

ここでは、水温が下がりやすい時期におすすめの水草や、秋のビオトープの管理方法、冬支度について解説します。

プロアクアリストたちの意見をもとに秋のビオトープにおすすめの水草と冬支度を解説


このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

少しずつ気温が下がって過ごしやすくなってくる秋にビオトープを始めるときは、冬の寒さに耐えられる水草や生き物を選定することが大切です。
また、以前から管理しているビオトープでも、保温の準備や冬場の管理方法を確認して冬に備えましょう。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、秋のビオトープにおすすめの水草と冬支度を解説します。

ビオトープは秋も楽しめる!季節ごとの魅力


ビオトープは夏が過ぎたら終わりだと思われがちですが、実は秋から冬の管理の仕方次第では、越冬することが可能で、翌年の春には立派に成長した植物や生き物を観賞することができます。
上手に育てるためには、寒い時期の管理がとても大切なのです。

そこでここでは、季節ごとのビオトープの楽しみ方や管理方法、注意点をご紹介します。

春・夏


水温が上がる春から夏にかけては、ビオトープのベストシーズンです。

生き物の活動が活発になり、水草や水生植物もぐんぐん成長していく季節ですので、寒い時期と比べて管理が簡単ですし、新たに始めるのにもこの時期が向いています

適度な水温と日差しは魚や植物の色艶を良くしてくれるので、観賞面からもビオトープが一番きれいに見える季節と言えるでしょう。

また、メダカや金魚などのビオトープで飼育できる魚達は、春から夏にかけて繁殖するので、産卵や稚魚の飼育を楽しめるのもこの季節ならではのメリットです。

ただし、外気温の上昇に従って水温も上がりやすくなるため、高水温対策はしっかり行うようにしてください。
水温30度を超えるような環境では、魚も水草も消耗して弱ってしまいますので、すだれなどを使って日よけを作ったり、日陰に移動したりして、水温の上昇を抑えるのが、夏場のビオトープ管理のポイントです。

ビオトープの高水温対策は、こちらの記事で詳しく解説しています。

秋・冬


暑さのピークを過ぎて秋に差し掛かると、生き物の活動も少しずつ落ち着いていきます
餌を食べる量が減り、繁殖のペースも下がるため、夏場に必要だった頻繁な給餌や水換え、採卵といったお世話の頻度が減って、落ち着いて水景を楽しみやすい季節です。

しかしそれも短い間で、10月以降は気温がガクッと下がる日が増えて、水温が安定しづらくなります
そのため、新しく水草や植物を植え付けるときは、できるだけ9月中旬までにすませておくと良いでしょう。

また、魚達も水温の上がり下がりが激しくなると体調を崩しやすいので、しっかり様子を観察するようにしてください。

冬はビオトープを管理する上で一年で一番厳しい季節です

水温が10度を下回るようになると、生き物の活性が落ちて底の方でじっとして冬を越す準備に入ります。
メダカなどは低水温でも水が完全凍結してしまわない限り生きることができますので、屋外で越冬するときは、9~10月のうちに凍結予防や保温の対策をしておくのがおすすめです。

デメリットが目立つ冬ですが、低水温で越冬した生体は丈夫に育ちます。翌年の春に繁殖しやすくなったり、体色がよくなったりなどのメリットもありますので、秋の間にしっかり冬に備えた対策をしましょう。

秋に行いたいビオトープの冬支度は、後ほどご紹介します。

秋におすすめの水草・水生植物5選


夏を過ぎてからビオトープに植物を植える場合は、翌年の春を見越して越冬ができる水草を選ぶと良いでしょう。

ここからは、秋からビオトープを始める際におすすめの水草・水生植物を5種類ご紹介します。

耐寒性があり水温が下がりやすい秋でも十分育成できて、屋外で越冬が可能な種類を厳選しましたので、ご覧になってみてください。

ミズユキノシタ(ルドウィジア オバリス)

(水草)ルドウィジア オバリス(ミズユキノシタ)(水上葉)(無農薬)(10本)

ミズユキノシタは葉の淵から裏側と茎の淡い赤色に染まる、美しい水草です。
水底に根付き、横に広がるようにして増えていきます。水上にも葉を出しますが水中葉の方が赤の色が濃くなりやすいです。

日本にも自生している植物で、寒さに強く水位を保てば屋外で越冬させることも難しくありません

光量が必要な水草ですので、ビオトープにレイアウトする場合は日光が当たる場所に配置しましょう。

ナガバオモダカ

(ビオトープ)水辺植物 ナガバオモダカ(サジタリアグラミネア)(1ポット) 抽水植物

繁殖力が高く育成も簡単なナガバオモダカは、北米原産で寒さに強い水生植物です。

水上葉は気温が下がると枯れてしまいますが、水中葉ならば緑色の葉を付けたまま越冬できますので、冬場は水位をしっかり保って水中に沈めておくのが良いでしょう。
上手に越冬できれば、春先から9月頃まで白い花を咲かせます

なお、ナガバオモダカは背丈が高い植物なので、他の植物の妨げにならないようレイアウト位置に注意してください。

グリーンロタラ

(水草)グリーンロタラ(水中葉)(無農薬)(5本)

アクアリウムでも定番のグリーンロタラも、日本に自生していて屋外でも越冬ができます

鮮やかな緑色が美しい葉は、水上でも水中でも育てることができるのでビオトープでも扱いやすいです。
耐寒性があるので、秋から育成を始めても十分楽しめます

寒い季節には成長が止まり枯れてしまいますが、春にはまた芽吹きますので、捨てずにそのままお世話を続けてみてください。

ミズトクサ

(ビオトープ)水辺植物 ミズトクサ(1ポット) 抽水植物

細竹に似た細くまっすぐに伸びる茎が印象的なミズトクサは、北海道などの寒い地域に自生する水棲植物です。

水上に節だった茎を出しますので、育てるときは必ず根元が水に浸かるように水位を調整してください
背丈が高くボリュームがあるので、定期的に間引いてバランスを整えると美しさを保ちやすいです。

耐寒性があるので、飼育水が完全に凍らない限り屋外で越冬が可能で、秋からビオトープを始める場合にも向いています。
冬場は枯れたようになりますが、暖かくなるとまた緑の茎をしっかり伸ばしだすでしょう。

アルテルナンテラ オキプス


アルテルナンテラ オキプスは、水中葉が赤く染まることから、アクアリムでもアクセントとして取り入れられることの多い水草です。
赤い葉を持つ水草の中では容易な部類で、照明や二酸化炭素添加などの機材がないビオトープでも育てられます

また、寒さにもある程度耐性があり、水中に完全に沈めれば冬場でも緑の葉を付けたまま越冬が可能です。
水上葉、水中葉どちらでも楽しめる水草ですが、このことから秋から導入する場合は水に沈めて、水草として育成するのが良いでしょう。

秋に行いたいビオトープの冬支度


冬の寒さに向けて環境を整えていきたい秋のビオトープでは、水位と保温対策の2つを意識して管理するのがポイントです。

特に難しいことはなく、この2点に気を付けるだけで、魚や水草が無事に冬越しできる確率がかなり上がります
秋は水温が不安定になりがちですし、冬の低水温のなか環境を変えると生体に負担をかけてしまうため、早めに冬支度を進めましょう。

足し水で水位を保つ

秋から冬にかけてビオトープで意識したいポイント、一つ目が水位です。冬のビオトープでは以下のような理由から、足し水をして水位をしっかり保つことが求められます。

  • 凍結を防ぐ
  • 水質の変化を和らげる
  • 水温の急変を抑える

ビオトープに入れることが多いメダカや金魚などの低水温に強い生き物は、水面が凍る程度であれば底の方で泳がずジッとして越冬することが可能ですが、底まで凍ってしまうと生きていくことができません
水草や水棲植物も同様です

そのため、足し水をして水位を高く保ち完全凍結を防ぐことが、上手に越冬させるための重要なポイントとなります。

また、冬は水質や水温の変化を避けるために、餌やりや水換えなどの掃除を控えますが、水位を保つことでより安定した環境を維持しやすくなります

このように水位を意識した管理は、冬のビオトープに様々なメリットをもたらします。本格的に気温が下がる前から、足し水をして水位を保つことを習慣づけていきましょう。

保温対策をする

スドー メダカの発泡鉢 大

冷え込みが厳しいときや寒冷地でビオトープを越冬させる場合、足し水だけでは凍結対策として不十分なことがあります。
この場合は、足し水に加えて保温をしっかり行いましょう。

具体的には飼育容器を発泡スチロール製などの保温性の高い素材に変える簡易的なビニールハウスを設置するなどです。

発泡スチロール箱は一般的な梱包用のもので問題ありません。新たに用意するならばメダカ用の飼育箱を購入するのも良いでしょう。
飼育容器自体を取り換えるか、既存の飼育容器こと発泡スチロール箱に入れても、保温効果が期待できます。

ビニールハウスは少しハードルが高く感じるかもしれませんが、小型であれば設置もそこまで難しくはありません。
もしくは、冬の間だけ玄関やガレージなど屋根のある場所に移動させるのも良い方法です。

保温対策が必要な場合は、まだ魚達が活動している9~10月の間に対策をすませて、環境に馴染ませておきましょう。

まとめ:秋のビオトープ!季節ごとの魅力と秋におすすめの水草、冬支度をご紹介


今回は、秋からビオトープを始める際におすすめの水草と冬支度について解説しました。

冬に向けて気温が下がってくる秋は、ビオトープを始めるのは不向きと考える人も少なくありません。
しかし、低水温に強い水草・植物を選んだり、足し水や保温対策したりすることで、秋からでも十分にビオトープを楽しむことができます

また、すでにあるビオトープでも冬越しに向けてしっかり準備を進めていきましょう。

来年を待たずに理想のビオトープを作ることができますので、入念に準備したうえで挑戦してみてください。

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執筆者 高橋風帆

アクアリウム歴20年以上。飼育しているアーモンドスネークヘッドは10年来の相棒です。魚類の生息環境調査をしておりまして、仕事で魚類調査、プライべートでアクアリウム&生き物探しと生き物中心の毎日を送っています。

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