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金魚を飼育していると、誰もが直面する金魚の死…特に魚は小さく繊細な生き物なので、突然死してしまうことも少なくありません。
朝起きたら金魚が亡くなっていた。金魚が死にそう…昨晩は元気だったのに…なぜ?
そんな悲しい思いをした方もいらっしゃるのではないでしょうか。
なぜ突然死んでしまったのか…また、瀕死になってしまった金魚を救う方法はないのか、途方に暮れてしまいますよね。
金魚が突然死んでしまう原因は、大きく分けて3つ
- 酸欠や水質の問題
- 病気やストレス
- 寿命
が考えられ、飼育期間によって多い死因が異なります。
ここでは、金魚が急死してしまう原因と救助方法について、飼育期間ごとに考えていきます。
目次
金魚の死因を動画で考える!
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金魚の急死・死因を考える
金魚が急死してしまった…その死因とその対策を飼育の期間別にまとめました。
飼育環境や期間によって多い死因は異なります。しっかり確認し、突然死を防ぐ対策をしていきましょう。
飼育初期
飼育を始めてすぐの死因で多いのが、『酸欠』と『アンモニア中毒』、『亜硝酸中毒』です。
いずれも、飼育環境が整っていないことが原因で、設備がまだ不十分であったり、ろ過バクテリアがうまく機能していない時期に見られます。
それぞれの原因を解消する対策を確認してみましょう。
バクテリアについてはコチラの記事も参考にしてください。
水槽の立ち上げ時のトラブルについてはコチラの記事も参考にしてください。
酸素不足
金魚は意外と多くの酸素を必要とする魚で、適度な水流やエアレーションが無いと『酸欠』を起こしてしまいます。
水面で頻繁に口をパクパクしているのは、呼吸がうまくできていない、酸素不足の証拠です。
水換え直後は問題なくても、時間が経つと水中の酸素が減っていってしまうため、酸素を供給する工夫が必要です。
酸素は水面が揺れることにより、水中に溶けていきます。水流で水面が適度に波立つようにしたり、エアレーション(通称:ぶくぶく)をしてあげましょう。
フィルターを付けていれば、エアレーションは必要ないと思いがちですが、実はそうでもありません。
特に外部フィルターは酸欠になりやすいというデメリットがあるため、給水口をシャワーパイプにして酸素の供給量を増やすなどの工夫が必要となります。
外部フィルターやシャワーパイプについてはコチラの記事も参考にしてください。
また、水流を起こせば水中の酸素量は増えますが、あまり水流が強すぎると金魚が疲弊してしまうことがあります。
金魚は激しい水流が苦手なので、水流の強さにも気を配りましょう。
酸欠についてはコチラの記事も参考にしてください。
アンモニア中毒・亜硝酸中毒
アンモニアと亜硝酸は、通常の水槽ではろ過バクテリアによって毒性の低い硝酸塩に分解されるため、魚にそれほど影響は与えません。
しかし、ろ過バクテリアの少ない新しい水槽では、アンモニアなどは上手く分解されずにどんどん溜まっていきます。
溜まってしまったアンモニアや亜硝酸などに長くさらされていると、金魚が中毒を起こすことがあります。
中毒になると、神経がやられ、横に倒れてぴくぴくとして、そのまま死んでしまうこともあるのです。
金魚が中毒死してしまうまでの期間は、大体3週間。新しく水槽を立ち上げたときに、水槽にろ過バクテリアが棲み付くまでは約1ヶ月かかりますので、この間きちんと水質を管理できるかが運命の分かれ道です。
バクテリアの少ない水槽で水質を管理するには、定期的な水換えが欠かせません。
水換えは、1~2週間に1回、1/3程度の水を換えるのが基本です。
もしアンモニアや亜硝酸の濃度が高くなってしまったときも、根本的な解決にはなりませんが、水換えをすればひとまずは濃度を下げることができます。
金魚水槽の水換えについてはコチラの記事も参考にしてください。
水は透明で、管理が難しいですが、アンモニアや亜硝酸の濃度を測れる試験薬や試験紙も売られているので、活用しながら水質を管理していきましょう!
アンモニア中毒・亜硝酸中毒についてはコチラの記事も参考にしてください。
水質の検査についてはコチラの記事も参考にしてください。
飼育中期
ろ過バクテリアも無事棲み付き、金魚も環境に慣れてきたときの死因として多いのが、『消化不良』や『エラ病』『穴あき病』などの病気です。
病気は、金魚の飼育環境を整えてあげることである程度防ぐことができます。
金魚の病気についてはコチラの記事も参考にしてください。
水質の悪化を防ぐ
金魚の病気の原因は、餌のやりすぎや水質の悪化がほとんどです。
金魚は水を汚しやすい(=糞をたくさんする)ので、一週間に一度はメンテナンスもかねて水槽の掃除と、1/3~1/2程度の換水を行いましょう。
水槽の掃除ではガラス面や機材だけでなく、底に敷いている底砂もクリーニングします。
底砂のクリーニングはバクテリアが吸い出されてしまうため不要と考える方もいらっしゃいますが、糞や食べ残した餌が底砂に蓄積することで水が汚れる原因になってしまいます。
もちろんやり過ぎはよくありませんが、適度な掃除は必要ですので、しっかり掃除してあげましょう。
水槽や底砂の掃除についてはコチラの記事も参考にしてください。
また、餌のやり過ぎにも注意が必要です。
いくらこまめに掃除をしていても、餌をやるたびに食べ残していたのでは、水は汚れていってしまいますし、餌のやり過ぎ自体が金魚の病気を招くこともあります。
金魚の餌は基本的に、1日1~2回、5分程度で食べきれる量を与えます。
ただし、餌やりの頻度は季節や気温によって変わります。また、餌の量についても金魚のサイズによるところが大きく、体長が6cm以下の小さな金魚に対しては、1分程度で食べきれる量を1日2~3回に分けて与えたほうが大きく成長します。
金魚の様子を見ながら、消化しやすい餌の量や頻度を工夫して与えると良いですね。
餌やりについてはコチラの記事も参考にしてください。
ストレスを防ぐ
金魚も人と同じように、ストレスを感じると体調を崩してしまうことがあります。
金魚のストレスとなる原因は、主に水温や環境の変化です。
まずは、水槽を置いている環境が金魚のストレスになっていないか確認してみましょう。人通りが極端に多い場所や、朝と夜で水温が激しく変わる場所などでは金魚も落ち着きません。
家の中ならば、直射日光の当たらない静かな部屋に水槽を置くのがベストです。窓際に水槽を置くならばレースカーテンをして日光を避けるなどの対策をしてあげると良いでしょう。
水槽の設置場所についてはコチラの記事も参考にしてください。
新しい金魚や水草を追加する場合は、病気を持ち込まないように1~2週間程度、別の容器で様子を見て(トリートメント期間)から導入するのが良いです。
生体や水草の追加の仕方についてはコチラの記事も参考にしてください。
金魚にも性格や相性がありますので、新しく金魚を入れたときは喧嘩になっていないか、餌を食べられているかなど、普段よりも注意深く水槽の様子を観察し、異変が無いかを確認してあげてくださいね。
ストレスについてはコチラの記事も参考にしてください。
暑い日は、高水温にも注意
暑い日が続く夏などは、高水温にも注意です。
金魚の適水温は約25℃です。熱帯魚よりも比較的高水温に耐えられますが、33~34℃を境界に、生き延びられる個体とそうでない個体が分かれてきます。調子の悪い金魚ですと、31℃でも危険な場合があります。
冷却ファンを付けるなどし、高水温にならないようにしてあげましょう。
水温調節についてはコチラの記事も参考にしてください。
飼育後期
何年もずっと元気だったのに、急に亡くなってしまう原因には、『寿命』もあります。
金魚の寿命は約10年ですが、個体によって差があり、4年程度で寿命が来てしまう子もいます。
その場合は悲しいですが、受け止めるしかないです。
しっかり弔ってあげましょう。
お葬式についてはコチラの記事も参考にしてください。
突然死する前に!弱っている金魚を治療する方法
金魚が突然死する原因をみてきましたが、その中でも病気や中毒の場合、金魚が死んでしまう前に何らかの症状が出ていることが多いです。
症状が出た段階で適切な治療や対処を行えば助けられる可能性がありますので、対処法を確認していきましょう。
中毒症状の金魚を治療する
アンモニアや亜硝酸などの中毒症状は、体が横に倒れて死んでしまうことが多いのですが、体勢を立て直そうと頑張っているときに見つけて治療を開始すれば、助かる確率は高いです!
中毒症状の一番の治療は、カルキ抜きをした新しい水に金魚を入れてあげることです。
シンプルですが、新しい水ほど金魚にとって安全なものはありません。
横に倒れてしまっている金魚を素早く網ですくい出し、新しい水に移して安静にしてやりましょう。
軽度ならば、体勢を立て直せる場合があります。よくなってきたら、エアレーションも忘れずにしてやりましょう。
また、アンモニアの発生した水槽は、根本の原因を解決してやらないとまた同じ中毒症状を起こしてしまうことになりかねません。
アンモニアを分解してくれるバクテリアが不足していたり、フィルターの性能が足りない、正しく機能していないなどの原因が考えられますので、水換えを行った後でろ過システムを見直してみましょう。
塩水浴・薬浴を行う
金魚の病気を治療するときによく行われるのが塩水浴や薬浴です。
塩水浴は、調子の悪い金魚には塩を…と言われるぐらい、金魚のポピュラーな治療法です。やったことのある方も多いのではないでしょうか。
しかし、塩水浴は適当に塩を入れておけば良い、というようなお手軽な治療法ではありません。
塩水浴ではまず、水の塩分濃度を0.5%になるよう正しく調整する必要があります。
また、塩水の中ではろ過バクテリアが育たず、アンモニアを分解できないどころか、水温によっては菌も繁殖しやすいです。そのため水を衛生的に保つのが難しく、塩水浴中は頻回の水換えが欠かせません。
実際、塩水浴で様子を見ていた金魚を不手際で、水換えをしていたにもかかわらず死なせてしまったことがあります…。
塩水浴中は、毎日全換水が望ましいです。
しかし、弱っている金魚の場合、毎日の水換えに耐えられないことがあります。様子を見て、ろ過装置(エアレーションも兼ねた投げ込み式が良いです)をつけ、水の取り換えは1日置きにするなど、頻度を調節しましょう。
塩水浴についてはコチラの記事も参考にしてください。
薬浴は、薬に過敏な体質の金魚の場合、容量・用法を守っていても、逆に弱ってしまい、ショック死してしまうことがあります。薬浴をする場合は、よほど重度でない限り、最初の1日は少し薄めの濃度で試すようにしましょう。
薬浴についてはコチラの記事も参考にしてください。
また、夏場の高水温の時は塩水が劣化しやすく、薬も魚毒性が強くなってしまうもの(リフィッシュ・トロピカルゴールドなど)がありますので、注意が必要です。
金魚の突然死は防止できる!日々の観察を怠らないようにしよう
金魚は丈夫で飼育しやすい生き物と言われており、実際投げ込みフィルターだけのシンプルな設備でも、餌をやりすぎず、水質が保たれていれば長く生きる金魚もいるでしょう。
しかし、ちょっとした変化で死んでしまうこともある、繊細な一面も持ち合わせていることを頭に入れておかなければなりません。
毎日様子みて、変化があれば対処をしてあげることで、健康に長生きさせることができるのです。
金魚は人懐っこい魚です。大切に可愛がってあげてくださいね。
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このコラムへのコメントやお悩み相談に届いた質問の回答
コメント失礼致します。
つい最近3匹の金魚が新しい家族に加わりました。
水槽には8年ほど飼育していた1匹+新しい金魚3匹と賑やかに。
餌やりは1日大さじ1杯ほど。1ヶ月に1回は必ず水入れ換え掃除。
(餌はフレーク型、水は水道水)
水草もなく岩と砂で4匹居ても広々な水槽完備。
とモーターも設置し日当たりや温度も十分にしていたはず…なのですが、
8年生きていた金魚が3匹が加わった1週間後、途端に死亡してしまいました。
その次々に新しい金魚の2匹もあの世に…。
もう、1匹のみで広くどこか寂しい水槽になってしまいました……。
わが家では残った1匹が病原体を持ち込んでいるか、
モーターが悪いのか、と外して様子を見ました時期もありましたが違いました。
残った1匹はランチュウと何かを掛け合わせたあまり見ない品種です。
その1匹のような品種を飼いたいのですが、見つからず…。
1ヶ月もしないで3匹も死亡した原因が少しでも知りたいです。
宜しくお願いします。
実際に拝見しておりませんので、正確な回答ではないことをご了承ください。
長く飼育している金魚の水槽に、新しい金魚を追加すると亡くなってしまうことは良く起こります。
最も多い理由は、飼育数が増えたことで水質が悪化してしまった、というケースです。小さい水槽ではこの可能が高いです。
もう一つは、ご予想にもある病原体の持ち込みです。
生き物は様々な菌を体内に持っています。魚も例外ではなく、育った環境で保菌に違いが生まれ、耐性が変わってくると考えられています。
新しい金魚が持っている菌が合わず、先住の金魚がダメージやストレスをうけて亡くなってしまうケースは多いです。
対策として水槽に追加する前には、トリートメントを行います。
・メダカ・金魚・熱帯魚のトリートメント方法!水槽に入れる前の処置4つ!
https://t-aquagarden.com/column/fish_treatment_method
こちらのコラムをご参照ください。よろしくお願いいたします。